アメダスデータを使用したクワシロカイガラムシのふ化最盛期予測


[要約]
近年明らかになってきている有効積算温度を用いたクワシロカイガラムシ第1世代ふ化最盛期の予測には、近接するアメダス観測地点の温度データを使用すれば2化地帯、3化地帯ともに±3日の精度で推定できる。

[キーワード]チャ、クワシロカイガラムシ、ふ化最盛期、有効積算温度

[担当]岐阜農技研・栽培部
[連絡先]電話 0585-45-3837
[区分]関東東海北陸農業・茶業
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
 クワシロカイガラムシは茶樹を加害する難防除害虫であり、防除適期はふ化最盛期後の極めて短い期間である。近年、有効積算温度を用いてふ化最盛期を予測する方法(平成13年度野菜茶業研究所)が明らかになってきており、現地の2化地帯および3化地帯において適合性を検討する。

[成果の内容・特徴]
1. クワシロカイガラムシ2化地帯、3化地帯ともに近接するアメダス観測地点のデータを使用して第1世代ふ化最盛期を予測すれば、実測日と推定日との差は3日以内の精度で推定できる(表1図1図2)。
2. 調査地点と解析に用いたアメダス観測地点は、2化地帯が直線距離6km、標高差20mで調査地点の方が低く、3化地帯が直線距離4km、標高差40mで調査地点の方が高い所に位置する。
3. ふ化最盛期(50%ふ化卵塊が半数となる時期)の予測は、発育零点10.5℃、起算日1月1日として、有効積算温度 287日度となる日とする。

[成果の活用面・留意点]
1. 有効積算温度による推定日を目安として、防除適期を正確に判断するためにふ化卵塊率を確認する。
2. 茶株内の測定温度は百葉箱中より高温となることがあるので、補正する必要がある。
3. 防除適期はふ化最盛期の翌日から3日間程度である。
4. 標高差による温度補正は行っていない。


[具体的データ]




[その他]
研究課題名:茶害虫クワシロカイガラムシの環境保全型防除技術の実用化
予算区分:国補(新技術)
研究期間:2002〜2003年度
研究担当者:神谷直人、米山誠一
発表論文等:神谷ら(2003)茶研報96(別):60-61

目次へ戻る