中小規模の農産物直売所にも導入可能な低コスト販売情報システム


[要約]
中小規模の直売所にも導入されているPC型POSレジの販売データをLANを介してサーバ上にデータベース化し、インターネット接続されたパソコンや携帯電話から閲覧可能とするもので、出荷者は販売結果に即応した出荷調整や追加出荷が可能となる。

[キーワード]直売、POS、インターネット、携帯電話、Web、データベース

[担当]中央農研・関東東海総合研究部・総合研究第4チーム
[連絡先]電話 029-838-8856
[区分]共通基盤・総合研究、関東東海北陸農業・関東東海・総合研究、共通基盤・情報研究
[分類]技術・普及


[背景・ねらい]
 農産物直売所では、品揃えの改善や販売ロスの軽減を図るため、販売結果を出荷者に迅速に伝達して、出荷数量の調整や追加出荷することが必要とされている。一部ではPOSレジの販売結果を出荷者にインターネットや電話網を介して伝達する販売情報システムが開発されているが、特定のPOSレジ機種に依存していること、導入経費が数百〜千万円を要すること等から、中小規模の直売所では導入が困難であった。そこで、中小規模の直売所でも導入が容易な低コストで移植性が高い販売情報システムを開発する。

[成果の内容・特徴]
1. 中小規模の直売所にも導入されているPC型POSレジのデータログを利用することにより、出荷者がインターネットや携帯電話を介して販売結果を迅速かつ容易に閲覧できるWebアプリケーション(販売情報システム)を、導入コストが安く移植性も高いDBMSであるPostgreSQLを始めとするLinux系フリーウェアを用いて低コストで開発した。
2. 本システムは、PC型POSレジのデータログ(CSVファイル(図−1−(1)))から出荷者番号、商品番号、価格等の販売結果情報をLANを介して、サーバ上(図−1−(2))のデータベース(販売履歴テーブル)に転送し(1時間毎)、これをインターネットを介してパソコン(図−1−(3))や携帯電話(図−1−(4))から検索・閲覧することができる。
3. 出荷者は本システムにより、直売所での当日及び過去の品目別、時期・時間帯別の売上数量等を迅速かつ容易に閲覧できることから(写真1)、これを参照することにより翌日の直売所向け出荷数量をより的確に判断できる。
4. 携帯電話からもアクセスできるため(写真2)、出先での利用も可能である。この機能を利用すれば、朝どりする必要のある品目を除けば、昼前後に売上数量を確認すれば、必要に応じて当日中に適切な追加出荷が行える。
5. 直売所にとっては出荷者からの売上状況に関する電話応答を大幅に省力化できる。また店舗全体としての販売動向把握や出荷者別の代金精算機能も備えている。

[成果の活用面・留意点]
1. 本システムに対応するPC型POSは、現在2製品(ビジコム:BCPOS、アスター社:VERTEX)であるが、POS側のログファイル更新方法(手動・自動)は機種に依存する。
2. 本システム(職務作成プログラム登録予定)を利用するには、農研機構との利用契約が必要である。
3. 本システムを稼働するには、直接的にはLinuxサーバのWebサーバを立ち上げてたうえで本システム(Webアプリ)をインストールすればよい。ただし、実際に出荷者が利用可能なシステムとするには、PC型POSレジ及びインターネット接続関係の整備が不可欠である。出荷者のパソコンや携帯電話を除いた最小限必要な経費は、初期投資に約95万円、毎年必要なランニングコストに約32万円以上を要する(表1参照)。

[具体的データ]

[その他]

研究課題名:出荷予定情報システムを中核としたクイックレスポンス流通システム
課題ID:03-01-04-01-01-03
予算区分:交付金、交付金(地産地消)
研究期間:2001〜2003年度
研究担当者:佐藤和憲・唐崎卓也・柴田静香


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