転換畑の麦跡大豆不耕起狭畦栽培での雑草防除法


[要約]
麦跡の大豆不耕起狭畦栽培での雑草防除法は、麦収穫時の細断麦稈をそのまま大豆栽培に利用し、大豆播種前又は播種後に茎葉処理除草剤を散布し、更に播種後に土壌処理剤を散布する体系または同時処理の方法である。なお、除草剤の散布水量は通常(10L/a)より多めの15L/aでの散布が効果的である。

[キーワード]麦跡大豆、不耕起狭畦栽培、土壌処理除草剤、茎葉処理除草剤、麦稈被覆

[担当]栃木農試・作物経営部・作物研究室
[連絡先]電話 028-665-7076
[区分]関東東海北陸農業・総合研究
[分類]技術・参考


[背景・ねらい]
 大豆の不耕起狭畦栽培は、慣行栽培と異なり、圃場を耕起・耕耘せず播種し、また作業時間の省力化及び夏季労働の軽減化のため中耕・培土も行わないことから、雑草防除の成否が本技術確立の上で重要な要因となってくる。そこで、転換畑麦跡の大豆不耕起狭畦栽培での効果的な雑草防除法を確立するため、麦収穫時の麦稈の大豆への施用(被覆)、大豆の栽植密度、除草剤の処理方法及び散布水量等について検討する。

[成果の内容・特徴]
1. 麦収穫後、不耕起状態では雑草の発生状況から見て、大豆の播種前・後での茎葉処理除草剤の散布が必要である(表1)。
2. 大豆への麦稈施用(被覆)は、雑草の発生を抑制し、麦稈施用での除草効果は散布水量が通常(10L/a)より多めの15L/aで高く、除草効果を高めるには散布水量を15L/aにすることが必要である。なお、大豆生育期に茎葉処理除草剤を処理するとより除草効果が高まる(表2)。
3. 大豆への麦稈施用では、大豆の栽植密度の疎密にかかわらず、播種前又は播種後の茎葉処理除草剤+播種後の土壌処理除草剤との体系又は同時処理により雑草の発生を抑えることができる(表3)。
4. 麦稈搬出での大豆栽培では、密植(株間10cm)と播種前又は播種後の茎葉処理除草剤+播種後の土壌処理除草剤との体系又は同時処理により雑草の発生を抑えることができる(表3)。
5. 不耕起栽培での除草剤の無処理は、狭畦でも雑草の発生を抑えることができず、大豆は減収となるが、麦稈施用は搬出よりその減収度合が小さい(表2)。
6. 大豆播種前後の除草剤処理での薬害の発生は見られない。
7. 麦稈施用により大豆の主茎長は抑制気味となり、麦稈無施用より収量はやや低下する(表3)。

[成果の活用面・留意点]
1. 水田転換畑の多湿黒ボク土(土性:埴壌土)の麦跡での試験結果である。
2. 供試品種はタチナガハである。
3. 麦稈はコンバイン等により細断されたものを使用。
4. 大豆播種後の茎葉処理除草剤(グリホサート)及び生育期の広葉対象除草剤(ベンタゾン)は現在 未登録である。
5. 狭畦栽培は畦巾30cmでの栽培である。

[具体的データ]

[その他]

研究課題名:不耕起・無中耕・無培土栽培を基幹とした大豆の超省力安定栽培技術
予算区分:国庫(地域基幹)
研究期間:1999〜2003年度
研究担当者:相吉澤秀夫


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