小麦「タマイズミ」の奨励品種採用


[要約]
地産地消向けの中華麺やパン加工に適し、農林61号よりやや早熟で高蛋白質含量の硬質小麦「タマイズミ」を奨励品種に採用する。

[キーワード]地産地消、硬質小麦、タマイズミ、奨励品種

[担当]岐阜農技研・育種部
[連絡先]電話 058-239-3132
[区分]関東東海北陸農業・関東東海・水田畑作物(冬作物)
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
  小麦農林61号は、県民食料確保計画に基づいて県下各地で増産され、学校給食や地産地消の素材としてパンやソフト麺等に加工利用されているが、軟質小麦であり、しかも水田転換畑で栽培されることから、蛋白質含量は低く、加工し難いという問題を抱えている。そこで、硬質で中華麺やパン用としての加工適性が農林61号より優れる「タマイズミ」を奨励品種に採用し、県内産小麦消費拡大を図る。

[成果の内容・特徴]
農林61号と比較して次の特徴がある。
1. 播性がI〜IIで(育成地情報)、出穂期及び成熟期はやや早い(表1)。
2. 稈長は、標準施肥で6cm程度短く、施肥量を多くすると同程度になる(表1)。
3. 穂数は標準施肥でやや少なく、施肥量を多くすると同等以上となる(表1)。
4. 株は閉じ、耐倒伏性は強い(表1)。
5. 収量は、標準施肥では少収だが、施肥量を多くすると同程度となる(表1)。
6. 千粒重はやや軽く、容積重は重い(表1)。
7. 外観品質はやや劣るが、硬質粒の白粒種である(表1)。
8. 原粒粗蛋白質含量は高い(表1)。
9. 中華麺加工に適し、パン加工にも優れる(表3)。

[成果の活用面・留意点]
1. 雪害等が発生する高標高地帯での評価が未検討のため、普及対象地域は標高180m以下とする。
2. 秋播性が低いため、凍霜害の恐れのある地域では早播しない。
3. 耐穂発芽性が農林61号に比べて劣るため、成熟期後速やかに収穫する。
4. 原粒粗蛋白質含量は高いものの、低い場合には中間質粒が混在することがある。


[具体的データ]


[その他]
研究課題名:主要農作物における奨励品種決定調査及び種子生産事業
予算区分:県単
研究期間:2000〜2002年度
研究担当者:吉田一昭、荒井輝博、宇次原清尚

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