微生物資材および有機物資材のレタス根腐病に対する施用効果


[要約]
微生物資材A、B、C、Dのいずれかを10a当たり500kg、または有機物資材E、Fのいずれかを10a当たり1t全面全層施用することにより、レタス根腐病の発病度が低下した。

[キーワード]微生物資材、有機物資材、レタス根腐病、発病度

[担当]長野県野菜花き試験場・佐久支場
[連絡先]電話 0267-25-3080
[区分]関東東海北陸農業・関東東海・土壌肥料
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
  レタス根腐病(Fusarium oxysporumf.sp. lactucae)に対して有効な防除法を確立することは急務であるが、化学農薬の使用を最小限にとどめてレタス根腐病を環境保全的に総合防除していくための組み立て防除手段の一つとして微生物資材および有機物資材の使用法を明らかにする。

[成果の内容・特徴]
1. 微生物資材を10a当たり500kgまたは有機物資材を1t全面全層施用した場合、レタス根腐病の多発生条件下でも地上部の発病度をある程度下げる効果がある資材をいくつか見いだしたが、実用的レベルには達しなかった(図1)。
2. 土壌燻蒸剤による土壌消毒によりレタス根腐病の小発生条件にすれば、微生物資材A、B、C、Dのいずれかを10a当たり500kg全面全層施用する場合、または有機物資材EまたはFのいずれかを10a当たり1t全面全層施用する場合、無施用に比べて地上部の発病度を実用的レベルにおいて低下させることができ(図2)、土壌消毒を行わない1年後と2年後においても、これらの資材の施用により地上部の発病度の低下がみられる。(図3
3. 土壌消毒後の土壌環境の変化などによる発病助長現象は消毒2年後においても認められなかった。(図3
4. 微生物資材および有機物資材を4年連用した場合の土壌の化学性の変化は、無施用区に比べてpHは6.7から6.4程度までやや低下し、ECは資材に含まれる窒素含量により異なり、無施用区が約0.2mS/cmであるのに対し0.4から最大0.7mS/cmまで上昇し、土壌中のNO3−N含量も無施用区の3mg/100g程度であるのに対し5から9mg/100gまで増加が認められたが、レタスの過剰生育はみられず、通常の施肥管理を行うことができる。

[成果の活用面・留意点]
1. レタス根腐病が多発生する圃場においては適用しない。
2. 資材の施用にあたってはレタス根腐病が多発生しやすい高温期の作期をさける。
3. 本資材の施用にあたっては極早生シスコのようなある程度耐病性を有する品種を選択し、エンパイヤ系など耐病性の低い品種は用いない。
4. 干ばつなど活着に不利な条件下で定植することは本手法の効果を下げるので避ける。


[具体的データ]


[その他]
研究課題名:特定資材を用いた現地農法に関する調査研究(微生物資材の効果メカニズムの解明ならびに評価システムおよび利用技術の確立)
予算区分:独法委託
研究期間:2000年〜2003年
研究担当者:高橋正輝 出澤文武

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