レタス根腐病防除のための圃場カルテデータベース


[要約]
レタス栽培圃場の栽培履歴、根腐病発病の有無とその程度をデータベース化した圃場カルテは、根腐病発生圃場の位置および来歴の把握が可能で、次作レタス作付けの判断、輪作体系への誘導等の体系的防除指導に活用できる。

[キーワード]圃場カルテ、レタス根腐病、データベース、栽培履歴

[担当]長野県野菜花き試験場・病害虫土壌肥料部、野菜部
[連絡先]電話 026-278-6848
[区分]関東東海北陸農業・関東東海・病害虫(病害)、関東東海・総合研究
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
  レタス根腐病は、長野県において被害面積が拡大しており、総合防除対策の確立が急務となっている。産地では毎年数回に渡って巡回調査を行い、根腐病発生圃場とその面積の把握に努め、一部が紙媒体で記録されている。しかし圃場の栽培履歴、根腐病発病の有無とその程度に関する調査結果は体系化されておらず、指導上必ずしも有効活用されていない。そこでそれら圃場カルテをデータベース化し、指導機関(農業改良普及センター、農業協同組合)による体系的防除指導を可能にすると共に、農家が自家の栽培履歴の把握を可能とする。

[成果の内容・特徴]
1. 「圃場カルテデータベース」はMicrosoft Access 2000以上で動作するシステムであり、カルテ入力・参照テーブル、栽培履歴入力・参照テーブル、農家情報保守・管理テーブル、レポート出力テーブル、マスタ保守テーブルより構成される(図1)。
2. データベースは指導機関用である。指導機関は初期値として農家情報、圃場情報を入力した上で栽培履歴情報(作付ごと)、発生要因(年次ごと)を入力する(表1)。
3. 指導機関は全データの閲覧が可能であるが、個人情報保護のため農家は自家のデータおよび産地の統計情報を閲覧可能とする。ただし産地の代表例など、農家名が特定できない事例については、各農家が指導機関から必要なデータを入手できる。
4. カルテ入力画面およびカルテ参照テーブルでは圃場ごとに栽培履歴、耕種概要および根腐病発生の有無と程度等を参照できる(図2)。さらに根腐病発生圃場は、電子地図(ゼンリン電子地図帳 Z Professional 2)から引用した地図データ上で圃場位置、圃場内での発生部位を確認できる(図2)。電子地図上では全地球測位システム(GPS)による圃場位置特定も可能である。
5. データベースから指導機関用として管内の根腐病発生圃場数および発生面積の集計、地図上での発生圃場一覧と年次変動等がレポートとして出力される。さらに農家には圃場毎に栽培履歴、次年度以降の輪作体系モデル等が出力される(図3)。
6. 付加機能として圃場毎の土壌診断(理化学性)結果のデータベース機能を有する(表1)。さらにマスタを改変することで、レタス以外の作物の栽培履歴データベースとしても利用できる。

[成果の活用面・留意点]
1. 本データベースの動作には、アプリケーションソフトウエアとしてMicrosoft Access 2000以上、Excel 2000以上およびゼンリン電子地図帳 Z Professional 2を必要とする。
2. 本データベースプログラムは(株)長野協同データセンター(http://www.nnkdata.co.jp)より販売される。


[具体的データ]


[その他]
研究課題名:臭化メチル代替新防除技術を核とした野菜類の持続的安定生産技術の確立
予算区分:国補(地域基幹)
研究期間:1999〜2003年度
研究担当者:小木曽秀紀、藤永真史、小澤智美

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