エダマメ機械移植に適したセル成型苗の育苗方法


[要約]
エダマメセル成型苗において、育苗培土にクンタン7割培土を使用し、アルギン酸ナトリウムを浸漬処理することで、移植精度が向上し、機械移植に適した育苗が可能となる。

[キーワード]エダマメ、セル成型苗、機械移植、アルギン酸ナトリウム

[担当]新潟県農総研園芸研・栽培・施設科
[連絡先]電話 0254-27-5555
[区分]関東東海北陸農業・北陸・総合農業
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
  エダマメセル成型苗の機械移植は根鉢形成が悪く、定植効率が悪いことが問題となる。機械移植に対応した育苗方法を開発し、育苗・移植作業の省力軽労化を図る。

[成果の内容・特徴]
1 育苗培土
(1) 培土は、クンタンとセル培土を体積比で7:3で混和する。これにより、移植時の引抜き抵抗を低減することができる(データ略)。
(2) 培土の混和はできるだけクンタンの粒が壊れないように行なう。クンタン7リットルとセル培土3リットルを混和した場合、約8リットルのクンタン7割培土ができる。
2 は種の準備
(1) エダマメは培土水分70%(重量%)で最も発芽がよくなる(図1)。この水分量(かん水後、握ると固まり、落とすと割れる状態で70%前後の水分量となる。)にあらかじめ調整してからセルトレイ(以降“トレイ”という)に充填する。
(2) トレイへの充填は、培土を強く押し込まず、1〜2回軽く振動を与えた後すり切りし、鎮圧器では種穴をつくる。培土量は覆土を含め1,500g、3.9リットル程度となる(データ略)。
3 発芽後、かん水は、毎朝1回トレイの下穴から水がしみ出るまで十分かん水する。
4 凝固剤の準備
(1) アルギン酸ナトリウム(7〜12mpa・s)1%溶液と塩化カルシウム1%溶液を使用する。
(2) アルギン酸ナトリウム粉末は水に溶けにくいので、溶解作業は浸漬処理前日に行う。溶解は水を撹拌しながら粉末を少しづつ投入する。
5 浸漬処理
(1) 移植作業前日又は当日に浸漬処理を行う。浸漬処理を行なう日はかん水を行わない。
(2) 処理は、アルギン酸ナトリウム溶液にセル成型苗をトレイごと浸漬する。十分浸漬がすんだ後、塩化カルシウム溶液に同様に浸漬する。
(3) トレイ1枚当たりのアルギン酸ナトリウム溶液の吸収量(使用量)は、培土の乾き具合により650〜1,500gと差異が生ずるが、この範囲であれば効果に差はない(表2)。
6 移植
(1) 初生葉半開時が機械移植の適期となる(表1図2)。移植当日のかん水は必要ない。
(2) 上記処理により、機械移植成功率は無処理の約70%に対し約90%となる(表2)。
7 移植後の生育は、浸漬処理を行なわない場合と同等の生育、収穫量となる(表2)。

[成果の活用面・留意点]
1 指定した育苗培土、凝固剤以外は使用しない。又、指定した育苗・使用方法を守る。
2 移植適期になってもほ場の準備が整わない場合は、冷蔵庫で低温貯蔵する。方法は、平成14年度成果情報「定植適期の延長が可能なエダマメのセル成型苗の低温貯蔵方法」を参照。
3 この成果に係る試験の育苗は、4月中旬〜6月下旬、最高気温22〜44℃、最低気温9〜22℃の育苗ハウスで行った。
4 この成果に係る試験において、セル培土はK社育苗用土N30タイプを、アルギン酸ナトリウムはK社BL−1Gを使用した。


[具体的データ]


[その他]
研究課題名:重粘土地域に対応したサトイモ等特産野菜の省力・低コスト生産体系の確立
予算区分:国補(地域基幹)
研究期間:1999〜2003年度
研究担当者:高岡裕樹、江口喜久子

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