チューリップ切り花品質保持のための出荷流通技術


[要約]
チューリップ切り花は直立姿勢、乾式条件で出荷することで、現在主体となっている3日目販売での茎の曲がりや開花の進みを抑えることができる。また、流通は2℃程度の低温で行うことにより観賞性の低下を抑えることができる。

[キーワード]チューリップ切り花、流通、直立姿勢、乾式、低温

[担当]新潟県農総研・園芸研究センター・栽培・施設科
[連絡先]電話0254-27-5555
[区分]関東東海北陸農業・花き
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
 チューリップ切り花の出荷は様々な形態で行われており、流通は3日目販売が主力となっている。そのため、出荷流通条件(姿勢、乾湿、温度)の違いが切り花の観賞性に与える影響を明らかにし、新潟県産チューリップ切り花の市場評価向上を図る。

[成果の内容・特徴]
1. 出荷姿勢
直立姿勢を保つ。横姿勢での出荷は市場着荷時における花首の曲がり発生とともに、観賞時の葉の黄化につながる(表1)。
2. 出荷方式
乾式で出荷を行う。湿式では開花が進み、花首が伸長するとともに観賞時の葉の黄化および花首が垂れ下がりやすくなる(表2図1図2)。
3. 流通温度
2℃程度の低温を保つ。流通温度が高くなると流通中に開花が進む。また、観賞時の葉の黄化および花首が垂れ下がりやすくなるとともに花持ち期間が短くなる(表1表2図2)。

[成果の活用面・留意点]
1. 観賞性を重視した販売戦略に活用する。


[具体的データ]


[その他]
研究課題名:大規模経営に対応したチューリップの促成栽培と流通技術の確立
予算区分:県単特別
研究期間:2001〜2003年度
研究担当者:小田正之、宮島利功

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