ブルーベリーにおけるオウトウショウジョウバエの防虫網による防除技術


[要約]
ブルーベリー園を目合い0.98mmの網で被覆することにより、オウトウショウジョウバエ成虫の侵入を完全に防止できる。未熟果も加害されるため、果実が着色し始めたら被覆する。

[キーワード]ブルーベリー、オウトウショウジョウバエ、防虫網、防除、熟度

[担当]千葉農総研セ・生産技術部・果樹研究室
[代表連絡先]電話043-291-9989
[区分]関東東海北陸農業・果樹
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
 ブルーベリーの栽培面積と生産量は各地で急増している。しかし、近年、全国的にオウトウショウジョウバエによるブルーベリー果実の被害が問題となっている。そこで、防虫網によるオウトウショウジョウバエの侵入阻害効果並びにブルーベリー果実の熟度とオウトウショウジョウバエの加害との関係について検討する。

[成果の内容・特徴]
1. オウトウショウジョウバエ成虫は、1.0mm目合いの網はわずかに通過するが、0.98mm目合いの網を被覆すると全く通過しない(表1)。
2. ブルーベリー果実における被害は、ピンク色に着色した「未熟果」でも認められるので(写真1表2)、網の被覆は果実が着色し始めたら行う。

[成果の活用面・留意点]
1. 0.98mm目合いの網は風の抵抗が強いため、圃場へ設置する際は防風施設の整備や網棚の補強が必要である。防虫網の価格は、1m2当たりおよそ200円である。


[具体的データ]


[その他]
研究課題名:オウトウショウジョウバエの耕種的防除技術の開発
予算区分:県単
研究期間:2003〜2005年度
研究担当者:川瀬信三、内野 憲
発表論文等:川瀬・内野(2005)関東病虫研報 52:99-101

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