カーネーションの有望品種


[要約]
カーネーションの新品種では、スタンダードの‘メグ’‘フレスコ’とスプレーの‘ピーチビジュー’‘ポエム’が、暖地の6月定植の作型において有望である。

[キーワード]カーネーション、新品種、スタンダード、スプレー

[担当]静岡農試・南伊豆分場
[代表連絡先]電話:0558-62-0001
[区分]関東東海北陸農業・花き
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
  平成17年度に国内外の種苗業者が開発したカーネーション新品種の中から、スタンダード17種、スプレー24種、計41種を試作し、主要品種と比較した中で、その特性と本県への適応性から、有望品種を選定する。

[成果の内容・特徴]
1. スタンダード
‘メグ’は桃色の大輪でがく割れが少なく、ボリューム感があり、茎が堅い高品質の切り花が得られる。

‘フレスコ’は橙色の大輪でがく割れが無く切り花長が長い。また、修正摘心後に発生する二次分枝の生育が早いため冬期の採花本数が多い。

   
2. スプレー
‘ピーチビジュー’は淡い橙色で輪が大きい。また、修正摘心後に発生する二次分枝の生育が早いため冬期の採花本数が多く、合計採花本数は標準品種‘ライトピンクバーバラ’より多い。
    
‘ポエム’は黄色に桃色の覆輪が入る丸弁で、茎はやや細いが堅く、高品質の切り花が得られる。

[成果の活用面・留意点]
1. 暖地のガラス温室における6月下旬定植、1年切り栽培の作型に適する。
2. 選定された品種は、いずれも種苗業者により種苗法による品種登録が出願されており、栽培にあたっては各種苗業者との許諾契約が必要である。


[具体的データ]

表1 供試品種の特性1)
図1 選定された有望品種

[その他]
研究課題名:カーネーション新品種育成選抜と養分吸収特性の解明
予算区分:県単
研究期間:2001〜2005年度
研究担当者:加藤智恵美、稲葉善太郎

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