コマツナとカブの白さび病に対する品種、薬剤および被覆栽培を利用した防除法 |
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[要約] |
コマツナおよびカブの白さび病の防除法として、白さび病に対する耐病性品種の利用や効果の高い薬剤の散布がある。また、マルチ、トンネル被覆栽培の利用は、カブでは白さび病の発生を軽減する。 |
[キーワード]白さび病、コマツナ、カブ、耐病性品種、薬剤防除、被覆資材 |
[担当]東京農総研・安全環境科・病害虫害管理研究室
[代表連絡先]電話:042-528-0520
[区分]関東東海北陸農業・関東東海・病害虫(病害)
[分類]技術・普及 |
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[背景・ねらい] |
東京都のコマツナおよびカブの生産現場から、白さび病の効果的な防除技術の確立が強く要望されている。そこで、品種による耐病性の差異、薬剤の防除効果およびマルチとトンネル被覆栽培の利用による発病軽減効果を明らかにする。 |
[成果の内容・特徴] |
1. |
コマツナでは接種7日後には供試した17品種いずれも発病するが,品種「なっちゃん、笑天、わかみ、きよすみ、浜ちゃん、江戸の夏、葛西01、ひとみ」は発病程度が軽く、比較的耐病性のある品種として利用できる。 カブでは、接種10日後には供試した13品種の多くが発病するが、品種「白寿、夏の庄」はほとんど発病せず、耐病性品種として利用できる(表1)。 |
2. |
防除薬剤としては、コマツナに対しては多発生条件下でも、アゾキシストロビン水和剤、シアゾファミド水和剤が高い防除価を示し、薬害も認められないことから防除薬剤として有効である。 カブでは、アゾキシストロビン水和剤、シアゾファミド水和剤が多発生条件下でも高い防除価を示し、薬害も認められないことから、両薬剤とも防除薬剤として有効である (表2)。 |
3. |
マルチの利用は、カブ白さび病の発病を軽減する効果がある。マルチとトンネルを併用した栽培では、被覆資材の種類により多少異なるが、マルチ単用よりも発病を軽減する効果が向上する。マルチ、トンネル被覆資材の利用は、品種選択、薬剤防除に加えて物理的防除法として利用できる(表3)。 |
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[成果の活用面・留意点] |
1. |
コマツナ、カブとも白さび病に耐病性のある品種を栽培し、カブではマルチとトンネル被覆栽培を利用することで発病を軽減させる。コマツナ、カブとも、病害が拡大する恐れのある場合には効果の高い薬剤による適正な防除を行う。 |
2. |
薬剤防除には登録薬剤を使用し、適正な使用方法を厳守する。 |
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[具体的データ]
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[その他] |
研究課題名:代替農薬等の効率的防除技術の開発
予算区分:都単
研究期間:2004〜2006年度
研究担当者:嶋田竜太郎、竹内 純
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