飼料の粗タンパク質とメチオニン含量の調整による卵重コントロール法


[要約]
飼料中タンパク質含量を変化させることで卵重の操作が可能である。また、卵重を下げるための低タンパク質飼料給与による産卵率の低下は、メチオニン水準を増加させることで改善する。

[キーワード]採卵鶏、粗タンパク質、メチオニン、卵重、産卵率

[担当]山梨畜試・養鶏科
[代表連絡先]電話:055-273-6441
[区分]関東東海北陸農業・畜産草地(中小家畜)
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
  鶏卵の取引は、卵重別の規格によって価格が異なり、高く取り引きされる価格帯の鶏卵を多く生産することが高収益につながる。しかし、卵重は鶏の週齢によって変化することから、安定した重量の卵を生産する技術の確立が必要である。このことから、飼料中の粗タンパク質(CP)水準とメチオニン(Met)水準の調整による卵重への影響を明らかにすることで、経営の安定化に結び付くものとなる。

[成果の内容・特徴]
1. 126〜245日齢時の卵重が小さい場合、飼料中のCP水準とMet水準を増加させることで平均卵重が大きくなるとともに、LL〜Mの規格割合が増加する(表1図1)。LL〜Mの規格割合の1日当たりの増加率は、19M区において0.68%と最も高くなる(図1)。粗収益は、CP水準とMet水準を増加させることで高くなる(表1)。
2. 497〜616日齢時の卵重が大きい場合、飼料中のCP水準を低下させることで平均卵重が小さくなる(表2)。また、飼料中のCP水準を低下させることでL〜MSの規格割合が増加し、Met水準を増加させることによって産卵率が改善される(表2)。粗収益は、CP水準を低下させMet水準を増加させることで高くなる(表2)。
3. 以上のことから、卵重が小さい場合には、CP水準とMet水準を高めることが有効であり、卵重が大きい場合には、CP水準を低下させMet水準を増加させることが有効である。

[成果の活用面・留意点]
1. 低タンパク質飼料は市販されていないため、委託または自家配合での対応となる。
2. メチオニンの配合はバルク車を用いることで可能である。


[具体的データ]

表1:126〜245日齢の実験の産卵成績・経済性(卵重が小さい場合) 25羽×4反復
表2:497〜616日齢の実験の産卵成績・経済性(卵重が大きい場合) 25羽×4反復
図1:126〜245日齢のLL〜Mの規格割合と日齢の関係

[その他]
研究課題名:規格卵生産のための飼養管理技術の確立
予算区分:県単
研究期間:2003〜2006年度
研究担当者:奥田美杉、松下浩一、浅川一満

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