高脂肪・高タンパク質エコフィードのブロイラー飼料への応用


[要約]
コンビニエンスストアから排出される消費期限切れの食品のうち高脂肪高タンパク質の素材を加工したエコフィードを配合した飼料をブロイラーに給与すると、発育が改善され、軟らかい肉が生産される。

[キーワード]コンビニエンスストア、エコフィード、ブロイラー、発育成績、肉質成績

[担当]千葉畜総研・生産技術部・養豚養鶏研究室
[代表連絡先]電話:043-445-4511
[区分]関東東海北陸農業・畜産草地(中小家畜)
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
  コンビニエンスストアから排出される消費期限切れの食品は高脂肪高タンパク質と低脂肪低タンパク質のエコフィードとして分別され、現在低脂肪低タンパク質のものは豚の飼料に利用されつつある。しかし、高脂肪高タンパク質のエコフィ−ドは肉質への影響が懸念されるため、飼料としての利用が進んでいない。これら高脂肪高タンパク質のエコフィ−ドをブロイラーの飼料に応用し、エコフィードの有効利用と飼料費の低減を図る。

[成果の内容・特徴]
  当センターで孵化した肉用鶏(チャンキー)の雄99羽、雌108羽を用い、雄は1群11羽、雌は1群12羽の3反復を1つの区とし計3区を設ける。エコフィードの配合率が3週齢まで5%、以後試験終了まで7.5%給与した区(7.5%区)、同様に3週齢まで10%、以後15%を給与した区(15%区)、残りの区は無添加の対照区とする。飼養期間は雄8週間、雌9週間とする。
  供試する高脂肪高タンパク質のエコフィードは弁当のおかず、惣菜、調理パンなどを加熱乾燥したものである。前期ではCP23%以上、ME3050kcal/kg以上、後期ではCP18%以上、ME3150kcal/kg以上となるようにエコフィードを配合して給与する。エコフィードおよび給与飼料の成分値は表1のとおりである。
1. 体重は雄では15%区が3週齢まで、7.5%区が3週齢で対照区と比べ明らかに高い値を示し(p<0.05)、雌では7.5%区が8週齢時で対照区と比べ明らかに高い値を示す(p<0.05)。有意な差はみられないが、終了時体重はエコフィード給与区の方が対照区よりも高い値を示す(表2)。
2. 調査期間中の1羽あたり飼料摂取量は雄では15%区で7282g、7.5%区で7419g、対照区で7336g、雌では15%区で8896g、7.5%区で8839g、対照区で8762gであり、有意な差はみられず、嗜好性に問題は無い。飼料要求率は雄では15%区が、雌では7.5%区が高い傾向を示す。
3. 解体成績は雄、雌とも正肉、可食内臓、脂肪割合などにエコフィード給与による明らかな差は見られない(表3)。
4. 理化学的肉質検査は加熱損失率、加圧伸展率、圧搾肉汁率、せん断力価にはむね肉を、水分含量、脂肪含量にはむね肉、もも肉を用いる。多汁性の指標である加熱損失率、きめ・軟らかさの指標である加圧伸展率には有意差が見られる(p<0.05)が、試験区間に一定の傾向は見られない。硬さの指標であるせん断力価は雄ではエコフィード給与の両区が対照区より、雌では15%区が他の2区より有意に低い値を示す(p<0.05)。脂肪含量は雄、雌ともむねでは7.5%区が他の2区より有意に高い値を示し(p<0.05)、ももではエコフィード給与の両区が対照区より高い傾向がみられる(表4)。

[成果の活用面・留意点]
1. エコフィードを有効利用することによって、飼料費の軽減化が期待できる。
2. エコフィードを給与することによって、軟らかい肉を生産することが可能である。


[具体的データ]

表1 給与飼料の配合割合および分析値(DM%)
表2 体重の推移
表3 解体成績
表4 理化学的検査による肉質成績

[その他]
研究課題名:未利用資源の養鶏飼料への応用の検討
予算区分:委託(配合飼料供給安定機構)
研究期間:2007年度
研究担当者:青木大輔、村野多可子

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