ナシ「あきづき」の果色カラーチャートを利用した収穫適期判定法


[要約]
果実画像を用いたナシ「あきづき」用カラーチャートを作成し、カラーチャート値3を収穫適期とする。カラーチャート値3の果実は、全体的に赤褐色になり、ていあ部に緑色部分が一部残った状態である。

[キーワード]ニホンナシ、あきづき、収穫適期、果色、カラーチャート

[担当]茨城農総セ園研・プロジェクト研究チーム ナシグループ
[代表連絡先]電話:0299-45-8340
[区分]関東東海北陸農業・果樹
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
  (独) 農業・食品産業技術総合研究機構果樹研究所で育成されたナシ新品種「あきづき」は、9月中旬〜10月上旬に収穫となる食味良好な赤ナシで、現地への普及が進んでいるが、収穫適期の判定が難しい。そこで、茨城園研では、「あきづき」の収穫基準として「糖度12%以上、地色4.0」という指標を利用してきたが、外観から判断して収穫したいという生産者からの強い要望を受けて、果色で収穫期を判定する方法を検討し、ナシ「あきづき」用果色カラーチャートを作成する。

[成果の内容・特徴]
1. ナシ「あきづき」用果色カラーチャート(試作)は、果実表面色を熟度毎に1(緑)〜5(赤)の5段階に分類して作成した(図1)。
2. ナシ「あきづき」用果色カラーチャート(試作)の1〜5は、「豊水」表面色用カラーチャートの概ね3〜7に相当する。茨城園研で従来から収穫基準としていた糖度12%以上および地色4.0は、ナシ「あきづき」用カラーチャート(試作)値3に相当する(表1)。「あきづき」用カラーチャート値3は、果実が全体的に赤褐色になり、ていあ部に緑色部分が一部残った状態である(図1)。
3. カラーチャート値別に収穫した果実の日持ち性は、シャリ感2以上の日持ち性基準(茨城園研)から、カラーチャート値1〜2では14日以上22日未満、カラーチャート値3〜4では7日以上14日未満である(表2)。
4. 以上の結果から、ナシ「あきづき」用果色カラーチャートを利用した収穫では、カラーチャート値3を収穫期の目安とする。

[成果の活用面・留意点]
1. 新品種「あきづき」の収穫期は、茨城園研(茨城県笠間市)で9月中旬〜10月上旬であり、「豊水」と6日程度、「新高」と11日程度重なる。
2. 平均気温からの収穫期予測は、満開後33日間の平均気温(x)と満開日から収穫始期までの日数(y)の関係式、y=−6.23x+245.1により予測できる (平成17年度成果情報)。
3. 収穫は、平均気温からの予測日を基に糖度12%以上、ナシ「あきづき」用果色カラーチャート値3を目安とする。


[具体的データ]

図1 ナシ「あきづき」用カラーチャート(試作)
表1 果色の違いが収穫時の果実品質に及ぼす影響
表2 果色の違いが日持ち性に及ぼす影響(2007年)

[その他]
研究課題名:果樹推奨品種決定と生態収量予測
予算区分:県単
研究期間:2006〜2007年度
研究担当者:多比良和生、鈴木信男、藤田裕、佐久間文雄、鈴木雅人

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