カンキツ類の成熟果に含まれるフラボノイドの種類と部位別含量


[要約]
カンキツに含まれるフラボノイドは、品種および部位により種類や含量が異なる。また、可食部より果皮に多く含まれ、「カラ」ではナリルチンは維管束部分に最も多く、ヘスペリジンはアルベド(内果皮)、維管束部分の順に多く含まれている。

[キーワード]カンキツ、機能性、フラボノイド

[担当]三重科技セ・農業研究部・紀南果樹研究室
[代表連絡先]電話:電話0598-42-6354
[区分]関東東海北陸農業・果樹
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
  生活習慣病予防にカンキツ類に含まれるフラボノイド類が有効であることを示唆するデータが報告されてきている。そこでカンキツ類の品種と部位の違いにより含まれるフラボノイド類の違いを明らかにし、カンキツ類を機能性食品として利用するための基礎資料とする。

[成果の内容・特徴]
1. 果皮においては「崎久保早生」「宮川早生」「青島温州」等のウンシュウミカンではナリルチンやヘスペリジンが多く含まれている。また、「新姫」「早香」にはノビレチン、タンゲレチン、「カラ」にはナツダイダイン、「新甘夏」「サマーフレッシュ」にはナリンギンとネオヘスペリジンが多く含まれている(表1)。
2. 可食部のブラボノイド含量は、果皮より少ないが、含まれているフラボノイドの種類は同じである。特にナリルチンとヘスペリジンは果肉にも多く含まれている。また、「新姫」と「不知火」の可食部にはノビレチンが含まれ、「新姫」にはタンゲレチンも含まれている(表2)。
3. 「カラ」成熟果では、ナリルチンは維管束部分に最も多く、ヘスペリジンはアルベド(内果皮)、維管束部分の順に多く含まれている。また、ノビレチン、ナツダイダイン、タンゲレチンはフラベド(外果皮)部分に含まれている(表3)。

[成果の活用面・留意点]
1. カンキツ類に含まれる機能性成分を利用した加工品開発に利用でき、地域特産品の開発につながる。
2. カンキツ類を使った料理の健康機能性成分の参考となる。
3. 表中のフラボノイド含量は成分量を保証するものではないので注意する。


[具体的データ]

表1 カンキツ類の成熟果の果皮に含まれるフラボノイド含量
表2 カンキツ類の成熟果の可食部に含まれるフラボノイド含量
表3 「カラ」成熟果の部位別フラボノイド含量

[その他]
研究課題名:アグリビジネス化支援研究開発事業
予算区分:県単
研究期間:2004〜2006年度
研究担当者:市ノ木山浩道、前川哲男

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