シクラメンの発芽を揃えるためのジベレリンA3処理方法


[要約]
シクラメン乾燥種子に対して、播種前にジベレリン溶液に浸漬処理後、風乾してから播種することにより、発芽促進効果がみられ、発芽が早まる。処理濃度は50ppm、浸漬時間は5分間程度でよい。発芽揃いが早まることに加え初期生育の促進効果もみられる。

[キーワード]シクラメン、ジベレリン処理、発芽促進

[担当]岐阜中農研
[代表連絡先]電話:0573-68-2036
[区分]関東東海北陸農業・花き
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
  シクラメンは、播種から発芽まで一ヶ月以上かかり、通常は、加温設備があるハウス内で発芽・育苗が行われるが、播種した時期により発芽率が大きく変動することがある。発芽を揃えることはその後の生育の揃いに大きく影響するとともに、種子のロスを減らすことでコスト低減につながる。そこで、シクラメン種子に対するジベレリン処理が発芽揃いを早める効果を検討する。

[成果の内容・特徴]
1. ジベレリン処理は乾燥種子に対する浸漬処理で行うが、浸漬処理時間は、5分間程度で十分な効果が得られる(図1)。
2. ジベレリン処理濃度50ppmで発芽促進効果がみられ、その効果は広い発芽温度域で得られる。特に効果が顕著に現れるのは、発芽適温よりも低い温度域である(図2)。
3. 実際の育苗体系でジベレリンによる種子処理をすることにより、発芽が揃うまでの日数が5日前後早まる(図3)。処理効果には品種間差がみられ、ビクトリアでは処理により発芽率が低下する。
4. ジベレリン処理により、発芽後の本葉の展開が早まり、初期生育が促進される(表1)。

[成果の活用面・留意点]
1. 一晩以上の長時間の浸漬処理によって、発芽率が低下することがある。
2. ジベレリン処理により、播種後腐敗する種子が発生する可能性があるため、土壌の過湿に注意する。
3. ジベレリンの花き類での発芽促進に対する登録は50〜200ppmである。


[具体的データ]

図1 浸漬処理時間とジベレリン処理効果(品種:キューピッド白) 図2 発芽温度とジベレリン処理効果(品種:キューピッド白)
図3 ジベレリン処理による発芽揃い日までの短縮効果と品種間差(現地試験)
表1 ジベレリン(GA)処理濃度が播種77日後の葉数に及ぼす影響(枚/株)

[その他]
研究課題名:黄花系シクラメンの効率的な新品種育成のための基礎技術の確立
予算区分:県単
研究期間:2004〜2005年度
研究担当者:石垣要吾

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