チャノホソガ三角巻葉混入割合と荒茶品質との関係


[要約]
煎茶(「やぶきた」二番茶)において、チャノホソガによる三角巻葉の収穫茶葉への混入が重量割合で2%を超えると、荒茶品質は低下する。そのときの巻葉数はチャ摘採面1平方メートルあたり80枚、摘芽100芽あたり4枚に相当する。

[キーワード]チャ、チャノホソガ、三角巻葉、二番茶、荒茶品質

[担当]三重科技セ・農業研究部・茶業研究室
[代表連絡先]電話:0598-42-6354
[区分]関東東海北陸農業・茶業
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
  チャノホソガはチャの新芽を加害し、被害芽の三角巻葉の混入は荒茶品質を低下させる。本種による被害を予測するためには、被害程度と荒茶品質の関係を明らかにする必要がある。そこで、「やぶきた」の二番茶について三角巻葉の混入が荒茶品質に与える影響について検討する。

[成果の内容・特徴]
1. チャノホソガによる三角巻葉が収穫茶葉に混入したとき、その重量割合が全原料茶葉の2%を越えると、荒茶品質(水色、香気、滋味)が低下する(図1)。
2. 水色の低下は黒み、赤みとして表れ、熱湯浸出液の測色値は、三角巻葉混入率が2%を超えると差が認められ、明るさを表すL値は低下し、緑から赤を表すa値が上昇し、青から黄を表すb値が低下する(表1)。
3. 重量割合2%の三角巻葉が混入するときの摘採面1平方メートルあたりの巻葉数は80枚に相当する(図2)。また、標準的な百芽重から算出した摘芽100芽あたりの三角巻葉数は4枚である(表2

[成果の活用面・留意点]
1. チャノホソガの被害許容水準を推定できる。
2. 品種「やぶきた」の二番茶露地芽を用いた煎茶における2004年、2005年、2007年の成果である。
3. 熱湯浸出液の測色値は、審査用白色茶碗に試験茶の熱湯浸出液200ccを注ぎ、デジタルカメラ(NIKON D-70)を用いて自然光条件下で撮影したRAWデータを、同一視野に撮影したグレーカードをもちいてホワイトバランスをパソコン上で調整したのちに画像処理ソフトウエア(Adobe社製Photoshop Cs)を用いて求めた。


[具体的データ]

図1 チャノホソガ三角巻葉混入割合と官能評価値との関係
表1 チャノホソガ三角巻葉混入率と熱湯浸出液の測色値との関係
図2 三角巻葉重量割合と摘採面あたり三角巻葉数の関係
表2 標準的な百芽重から求めた三角巻葉数

[その他]
研究課題名:フィールドサーバーと電撃式自動計数フェロモントラップを活用したチャノホソガ被害予測技術の確立
予算区分:委託プロ(生物機能)
研究期間:2004〜2007年度
研究担当者:磯部宏治、富所康広

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