大豆在来種「行田在来」の特性と栽培法


[要約]
本県在来種の「行田在来」は、豆腐、豆乳の食味に優れる。晩生の青大豆で、「タチナガハ」に比べ、倒伏に弱く、収量は低い。播種適期は、6月下旬から7月中旬で、畝間が70cmの時、株間は15cmから30cmが適する。

[キーワード]だいず、在来種、豆腐

[担当]埼玉農総研・水田農研・米・麦担当
[代表連絡先]電話:048-521-9465
[区分]関東東海北陸農業・関東東海・水田作畑作
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
  県産大豆加工品に対する県民のニーズは高く、在来種を使用した豆腐などの大豆加工品についても一定のニーズがある。
  そこで、本県が品種保存している大豆在来種の中から、特色ある豆腐生産に適した系統を実需者・生産者と連携して掘り起こしを行い、選定する。
  選定した在来種の栽培法を組み立てることで、生産者と消費者両面の県民ニーズに応える。

[成果の内容・特徴]
1. 「行田在来」は行田市産の大豆在来種で、種皮は黄緑色、子葉色は黄色、晩生で倒伏に弱い(表1)。
2. 在来種の収量は「タチナガハ」と比べ低いが、「行田在来」は在来種の中では高い(表1)。
3. タンパク含量は「タチナガハ」並みで、ショ糖の含量が高い(表1)。
4. 「行田在来」は、豆腐の官能評価において、青臭みがある一方、甘みやこく、総合的なおいしさが高く、個性的と評価される。豆乳の評価も高い(表2)。
5. 「行田在来」は、主茎長が、株間15cmより30cmで短くなり、播種期が遅くなるほど短くなる。このことで、倒伏が軽減される。収量は、6月下旬播から7月中旬播まで、また株間15cmと30cmでは、ほとんど変動しない(表3)。

[成果の活用面・留意点]
1. 県内の「行田在来」作付農家の生産指導に活用する。
2. 平成19年には約3ha作付けされ、3件の豆腐加工業者と契約栽培を行っている。


[具体的データ]

表1 大豆在来種の特性調査
表2 豆腐・豆乳の官能評価
表3 「行田在来」の栽植密度と播種時期の違いによる生育・収量調査

[その他]
研究課題名:実需者・生産者連携による特色ある豆腐開発と大豆生産
予算区分:県単
研究期間:2005〜2007年度
研究担当者:箕田豊尚、斉藤孝一郎、茂木光子

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