カスガマイシン耐性イネもみ枯細菌病菌の国内初確認


[要約]
2004年から新潟県水稲の現地発病苗および種子から分離されたイネもみ枯細菌病菌に、カスガマイシン耐性菌が確認されている。この耐性菌に対しては銅含有種子消毒剤により発病が抑制できる。

[キーワード]イネ、イネもみ枯細菌病菌、カスガマイシン耐性

[担当]新潟農総研・作物研・栽培科
[代表連絡先]電話:0258-35-0836
[区分]関東東海北陸農業・北陸・生産環境
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
  イネ育苗期に発生する細菌性病害は近年増加傾向にあり、特にもみ枯細菌病は発病状況によっては植え付け不能となることから被害が大きい。もみ枯細菌病の防除対策としては化学合成農薬による種子消毒とカスガマイシン剤の育苗箱処理が実施されているが、一部にカスガマイシン剤処理を行っても発病した事例が確認された、そこで薬剤感受性について調査し防除指導に資する。

[成果の内容・特徴]
1. 2004年から新潟県内の現地発病苗および種子からカスガマイシン耐性のイネもみ枯細菌病菌が分離されている(表1)。同耐性菌の確認は国内初である。
2. 最小生育阻止濃度法によるイネもみ枯細菌病菌の薬剤感受性は、明瞭な2峰性を示す(図1)。
3. カスガマイシン耐性イネもみ枯細菌病菌に対しては、カスガマイシン剤処理による防除効果が認められない(図2)。
4. カスガマイシン耐性イネもみ枯細菌病菌に対しては、銅含有剤の種子消毒剤処理により発病が抑制できる(図2)。

[成果の活用面・留意点]
1. 銅含有剤の種子消毒処理とカスガマイシン剤の育苗箱処理の体系処理を行っても、発病が大きく助長されることはない。
2. 新潟県以外での確認の報告はない。


[具体的データ]

表1 カスガマイシン耐性イネもみ枯細菌病菌分離比率の年次比較
図1 イネもみ枯細菌病菌のカスガマイシン感受性
図2 カスガマイシン耐性イネもみ枯細菌病菌に対する薬剤の防除効果

[その他]
研究課題名:稲・麦・大豆の病害虫の発生生態と防除技術の確立
予算区分:県単経常
研究期間:2004〜2006年度
研究担当者:堀 武志、黒田智久、石川浩司

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