LAMP法によるイネもみ枯細菌病菌及びイネ苗立枯細菌病菌の簡易検出


[要約]
種もみ振とう液をサンプルとしたLAMP法によって、イネもみ枯細菌病菌およびイネ苗立枯細菌病菌を簡易にPCR法と同等以上の感度で検出できる。

[キーワード]イネもみ枯細菌病菌、イネ苗立枯細菌病菌、LAMP法

[担当]石川農総研・資源加工研究部・生物資源グループ
[代表連絡先]電話:076-257-6911
[区分]関東東海北陸農業・北陸・生産環境
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
  種子伝染性細菌病であるイネもみ枯細菌病やイネ苗立枯細菌病は、しばしば現地で多発し問題となっている。そこで、種子の汚染状況や育苗過程での病原細菌の増殖状況を把握するため、迅速で簡便、そして感度の高いLAMP(Loop Mediated Isothermal Amplification)法による検出法を開発する。

[成果の内容・特徴]
1. イネもみ枯細菌病菌及びイネ苗立枯細菌病菌を検出するそれぞれのLAMPプライマーは、DDBJに登録された16Sおよび23SリボソームRNA遺伝子間に存在するスペーサー領域の塩基配列(accession No. D87079、D87080)をもとに設計する(表1)。
2. LAMP法では、イネもみ枯細菌病菌、イネ苗立枯細菌病菌ともに、60分以内で検出できる。
3. また、LAMP法はPCR法と比較して同等あるいは10倍程度検出感度が高い(表2)。
4. イネもみ枯細菌病菌では、種もみ振とう液から直接、病原細菌を検出できる(表2)。
5. イネ苗立枯細菌病菌では、種もみ振とう液からフィルターで集菌後、選択培地で振とう培養して増殖させた(MF法)細菌液を供試することで、1.0×101(cfu/ml)以下の病原細菌を検出できる(表3)。

[成果の活用面・留意点]
1. 自然感染もみのLAMP法による検出と発病については、別途検討を要する。


[具体的データ]

表1.LAMPプライマー配列
図1.LAMP反応手順 表2.種もみ振とう液中のイネもみ枯細菌病菌の検出
表3.種もみ振とう液中のイネ苗立枯細菌病菌の検出

[その他]
研究課題名:遺伝子解析・微生物機能等を活用した病害防除の開発
予算区分:国補(食の安全・安心確保交付金)
研究期間:2003〜2007年度
研究担当者:濱絵里子、塚本昇市
発表論文等:特願2007-061131

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