福井県におけるMBI-D耐性イネいもち病菌はレース007.0において頻度が高い


[要約]
福井県に分布するMBI‐D耐性イネいもち病菌はレースが007.0と003.0の2種類である。特に007.0において耐性菌頻度が高い。また、耐性菌のPot 2 rep‐PCR法に基づく遺伝子型は多様性を示す。

[キーワード]いもち病、MBI‐D耐性菌、Pot 2 rep‐PCR

[担当]福井農試・生産環境部・病理昆虫研究グループ
[代表連絡先]電話:0776-54-5100
[区分]関東東海北陸農業・北陸・生産環境
[分類]研究・参考

[背景・ねらい]
  福井県では、2006年にシタロン脱水酵素阻害型メラニン合成阻害剤(MBI‐D)耐性イネいもち病菌が確認され、分布の拡大が懸念されている。そこで、2007年に採集した菌の薬剤感受性検定、レース検定およびPot 2 rep‐PCR法による遺伝子型の解析を行い、防除対策に資する。

[成果の内容・特徴]
1. 2007年に福井県内39地点から分離した131菌株は10種類のレースに分類される(表1)。
2. 耐性菌はレース003.0と007.0のみに検出され、特にレース007.0の耐性菌率は98.1%と高い(表1)。
3. 耐性菌はMBI‐D剤が使用されている嶺北地域に分布し、未使用地域である嶺南地域では確認されていない。(図1表2
4. 耐性菌のPot 2  rep‐PCR法に基づく遺伝子型は多様性を示す。(図2)。

[成果の活用面・留意点]
1. 福井県におけるいもち病防除薬剤の選定に利用できる。


[具体的データ]

表1 レース別のMBI−D耐性菌・感受性菌の分離状況(2007)
表2 MBI-D耐性菌のPot 2遺伝子型と分離地点数(2007) 図1 MBI-D 耐性菌分離地点(福井県)
図2 MBI-D耐性菌のPot -2遺伝子型に基づき作成した系統樹(ウォード法)

[その他]
研究課題名:イネいもち病菌MBI−D剤感受性検定
予算区分:国庫(植物防疫)
研究期間:2004年度〜
研究担当者:古河 衞、渡辺貴弘、福地 淳(住友化学)

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