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コラム

2013.1.31 今村太郎
昆虫早食い大会での死亡事故


2012年10月の初めにアメリカフロリダ州で行われた「生きた昆虫早食い大会」で死者が出ました。昆虫を食べた直後に死亡した例を聞いたことはなく、私も注目しました。

大会は爬虫類ショップが主催で、コオロギ、ジャイアントミールワームスズメガの仲間の幼虫、ゴキブリを食べる部門があり(注1)、それぞれの部門で4分の間に最も多く対象の昆虫を食べた人が賞品のヘビを獲得できるという内容でした。 亡くなった方はスズメガの仲間の幼虫の部(注2)、ゴキブリの部に参加したそうです。 また、参加者多数のため行われた予選にも参加し、ミールワームも食べたそうです。そして、ゴキブリの部で優勝した直後、嘔吐し、病院に搬送され、亡くなったとのことです。
生きた昆虫早食い大会

死因はすぐには特定されず、解剖の結果を待つことになりました。
推測された死因として、アナフィラキシーショックの可能性がまず挙げられました。以前、ダニを誤食して起こったアナフィラキシーについてはコラムで紹介したことがあります。

原因は何?
また、気道に異物が詰まることによる窒息死、生きた昆虫を飲み込んだことによる食道の損傷、持病なども死因として考えられました。
生食するわけですから、病原体・寄生虫を持っている可能性があるにしても、あまりに早く亡くなっているので、感染症・寄生虫症が原因となる可能性は低いと考えられました。

ヤスデを食べたからこれが持つ青酸で亡くなったのではないかと一部メディアで報道されましたが、現地アメリカの各新聞を読んでもヤスデを食べたことは確認できず、この可能性は低いと思われました。 そして先に挙げた昆虫たちは食べた人がすぐに死ぬような毒を持っていると報告されていないので、毒が原因である可能性も低いと思われました。


原因は、胃内容物が気管へ入った事での窒息
死因がなかなか発表されなかったのですが、11月の終わりにようやくニュースが流れました。これによると胃内容物を気管に飲み込んだことによる窒息死だったそうです。
生きた昆虫を早食いした直後に死亡するというインパクトのあるニュースだったのですが、昆虫を食べたこと自体が原因なのではないという結論に至りました。


注1:大会要項にはcrickets(コオロギ、種名は不明)、superworms(日本でもジャイアントミールワーム、ジャンボミールワームの名でペットの餌として売られており、 通常はツヤケシオオゴミムシダマシの幼虫)、hornworms(スズメガの仲間の幼虫、種名は不明)、discoid roaches(通常はコガタドクロゴキブリ)とあります。

注2:記事には「superworms」(ジャイアントミールワーム)を食べたと書かれているものが多かったのですが、 「hornworms」(スズメガの仲間の幼虫)を食べているところの映像が残っています。 亡くなった方自身がFacebookに「hornworms」の写真を「superworms」として投稿されていたそうですので、混乱したのかもしれません。 よって、スズメガの仲間の幼虫の部に参加されたのは確かだと思われますが、もしかしたらジャイアントミールワームの部にも参加されたかもしれません。

【参考】




 
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