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コラム

2015.08.24 宮ノ下明大
ピーナッツとノシメマダラメイガ

夏のビールのおつまみに落花生はとてもよく合います。莢のまま煎った煎り莢、煎り豆、渋皮を除き油で揚げたバターピーナッツなど様々な加工品があり、私たちの身近な食材と言えるでしょう。日本ではあまり聞かないですが、ノシメマダラメイガは海外ではピーナッツ貯蔵庫の主要な害虫として知られています。

ノシメマダラメイガは貯蔵ピーナッツの害虫

多くの農作物では、収穫量の多い、病気に強い、干ばつに強いなどの有用な特徴をもった品種を開発する研究が行われています。

幼虫の好むピーナッツの品種はあるのか?
これらは収穫を目標に行われるもので、収穫後の貯蔵環境で生じる虫の被害には全く対応していません。とても優れた品種であっても,貯蔵環境でのノシメマダラメイガの被害に極端に弱い可能性もあるのです。


アフリカのナイジェリアで生産されたピーナッツ13品種に対して、ノシメマダラメイガの発育日数や産卵数を調べた結果を紹介します(Mbata, 1987)。

発育日数は、各品種3gにふ化24時間以内の幼虫を4匹投入し、成虫までの発育を記録しました(繰り返しは15回)。産卵数は、十分量の各品種に成虫15ペアを3日間産卵させました(繰り返しは7回)。これらの試験は29~30℃、湿度60~80%の条件で行われました。

ピーナッツ13品種でのノシメマダラメイガの発育日数と産卵数


その結果、発育日数は26日から34日まで、産卵数は96個から467個までの幅がありました。この論文の著者は、産卵誘引物質の異なったタイプの品種が存在するのではないかと推測しています。試験結果からは、発育日数が短く(26日)、産卵数が多い(467個)M25/68という品種は、ノシメマダラメイガの被害に最も弱く、貯蔵管理に配慮が必要であることがわかりました。さらに幼虫死亡率を調べると,この品種は最も死亡率が低くなっていました。


調理・加工されたピーナッツでの発育は?
論文で比較に用いたピーナッツ品種は、生の状態と思われます。視点は収穫物の貯蔵にあるからです。私たちが口にする商品のピーナッツは、調理・加工されたピーナッツですから、その硬さ、形状、性質が変化していると思われます。



ノシメマダラメイガの発育にはどのような影響があるでしょうか?食品への昆虫混入という視点から発育を調べる必要があると思います。

 
参考文献
  • Mbata, G, N (1987) Studies on the susceptibility of groundnut varieties to infestation by Plodia interpunctella (Hübner) (Lepidoptera: Pyralidae) J. Stored Prod. Res. 23: 57-63.


 
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