貯穀害虫・天敵図鑑
バクガ
和名
バクガ [キバガ科]
英名
Angoumois grain moth
学名
Sitotroga cerealella (Olivier) [Gelechiidae]
分布
日本を含む世界各国。
形態
【卵】長径が0.6mm内外の扁平な楕円形。微黄色から淡紅色に変化。
【幼虫】老齢幼虫の体長は10mm前後。頭部は淡黄褐色、腹部は微黄白色。
【蛹】体長は8mm前後。黄褐色。
【成虫】体長4-6mm、翅を広げると13-14mm。頭部と前翅は淡黄褐色、腹部と後翅は銀褐色。
加害する食品
小麦、大麦、米(籾、玄米ともに)、トウモロコシなど穀物。
生態
畑や田んぼに生えている収穫前の穂に成虫が飛来し産卵、孵化した幼虫が穀粒内へ食入する。幼虫は穀粒とともに貯蔵場所へ移動し羽化する。その成虫が貯蔵中の穀粒に産卵し被害が拡がる。幼虫は穀粒の内部を食べ、穀粒内で蛹化し、成虫となって脱出する。これはコクゾウムシやココクゾウムシと同じであるが、バクガの場合穀粒の表面に脱出用の穴が見られる。カントリーエレベーターや貯蔵倉庫では発生するが、一般の家庭ではあまり見られない。
防除方法
野外から倉庫などへの飛翔による侵入を防止するためには網戸が効果的である。屋内では吊り下げ式粘着テープやDDVP蒸散樹脂板を用いるとよい。また、野外で穂のまま乾燥する場合には脱穀時期が遅れないように注意する。
備考
バクガとは、麦につく蛾(麦蛾)の意である。
画像
モミと交尾中のバクガ
バクガの卵
関連情報
更新日:2019年02月19日