ウエストナイルウイルス感染症馬ではワクチン使用

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家畜
伝染病

牛、水牛、鹿、馬、めん羊、山羊、豚、いのしし

特徴

ウエストナイルウイルス感染症ウエストナイルウイルス感染症は、ウエストナイルウイルスによる人獣共通感染症で、家畜では「流行性脳炎」として法定伝染病に指定されている。鳥類や多くの脊椎動物が感染するが、人と馬では脳炎が重症化しやすい。

馬が感染しても、通常は軽度の発熱等の風邪のような症状にとどまるが、脳炎まで進行した場合には後肢まひ、筋硬直、抑うつなどの神経症状が起こり、しばしば普段温和な性格の個体が興奮しやすく、またはその逆になるなど性格の変化として現れる。重症化すれば死亡するが、回復しても運動障害が残ることがある。

ウイルスは鳥類と蚊の間で感染を繰り返し自然界で存在しており、感染鳥類を吸血した蚊がさらに人や馬などを吸血した場合に感染する。感染動物同士での接触で感染することはなく、感染した人や馬からは蚊の媒介による感染も起こらない。

ウイルスは日本には存在しないが、アフリカ、欧州、西アジアなど広い地域に分布しており、1999年にはアメリカ大陸に侵入して、現在も多くの人が感染するなど被害が拡大している。日本や東アジアにはウエストナイルウイルスと同属の日本脳炎ウイルスが常在しており、本ウイルスが侵入した場合には区別が困難になることが予想されている。


対策

治療薬はなく、対症療法を行う。馬用のワクチンは日本でも承認されている。日本の蚊や鳥類もウイルスに感染することが確認されており、国内への侵入防止と早期の診断と対策に向けた備えが必要だ。

[写真:ウエストナイルウイルス感染で動けなくなったハシブトカラス]

(動物衛生研究所 金平克史)

参考情報

・家畜の監視伝染病 流行性脳炎
・疾病情報 ウエストナイルウイルス感染症


情報公開日:「家畜疾病図鑑」『日本農業新聞』 2013年3月27日、16面に掲載。

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