狂犬病ワクチンで発生予防

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家畜
伝染病

牛、水牛、鹿、馬、めん羊、山羊、豚、いのしし

特徴

狂犬病狂犬病は、狂犬病ウイルスによるヒトと犬の感染症としてよく知られているが、実際には全ての哺乳動物が感染する。家畜伝染病予防法では牛、馬、豚などの家畜が、狂犬病予防法では犬、猫、アライグマなどが対象動物となっている。

数日から数カ月に及ぶ長い潜伏期間の後、興奮、狂騒や、まひなどの神経症状を発症すると、ほぼ100%が死亡する。日本国内でも多くの感染例が認められていたが、犬へのワクチン接種が徹底されたことなどにより撲滅に成功し、1958年以降、国内での感染例は認められていない。一方、国際的には日本、台湾、オーストラリア、ニュージーランドなどの島国を除くほとんどの国で発生している。

ヒトへの主な感染は感染した犬にかまれることによるが、キツネ、アライグマ、コウモリなどの野生動物も感染するため、これらの動物から牛や馬などの家畜が感染する。牛が感染した場合、まひなどの神経症状や、よだれなどの症状を示すため、口蹄(こうてい)疫などの症状が似た伝染病との識別が必要となる。


対策

確立された治療法はなく、ワクチン接種などによる発生予防が必要となる。

日本では、狂犬病予防法で飼い犬の登録とワクチン接種が義務付けられている他、輸出入される犬、猫、アライグマ、キツネおよびスカンクの検疫が義務付けられている。これらの動物については、輸出入国の状況に応じて、事前の届け出、マイクロチップによる個体識別やワクチン接種などが求められる。

[写真:狂犬病を発症した犬(タイ赤十字研究所、日本の狂犬病臨床研究会、国立感染症研究所・獣医科学部提供)]

(動物衛生研究所 山本健久)

参考情報

・家畜の監視伝染病 狂犬病


情報公開日:「家畜疾病図鑑」『日本農業新聞』 2013年5月22日、16面に掲載。

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