伝達性海綿状脳症感染動物は焼却処分

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家畜
伝染病

牛、水牛、鹿、めん羊、山羊

特徴

伝達性海綿状脳症伝達性海綿状脳症は、脳内に異常プリオンたんぱく質が蓄積することで発症する神経性の病気で、プリオン病とも呼ばれる。牛海綿状脳症(BSE)や、羊と山羊のスクレイピーおよび鹿慢性消耗病(CWD)が家畜の伝達性海綿状脳症として法定伝染病に指定されている。

本病の特徴は、感染から発症までの期間が長いことや、脳に空胞と異常プリオンたんぱく質が観察されること。発症動物は、音や接触に過敏に反応し、異常姿勢や運動失調を示して末期には起立不能となり、死ぬ。

プリオン病の伝播(でんぱ)経路はいまだ不明な点が多いが、BSEでは感染牛由来の肉骨粉が飼料として与えられたことによる経口感染が原因とされている。スクレイピーでは感染動物の体液や胎盤などに汚染された牧草を摂食したことによる感染が考えられている。

わが国のBSE発生は、肉骨粉の使用禁止と検査体制の整備などにより、2006年をピークに10年以降認められていない。スクレイピーは現在も散発的に摘発されている。CWDは国内の発生はないが、北米を中心にまん延している。


対策

治療法はなく、家畜では生前診断法も確立されていない。異常プリオンたんぱく質は消毒薬では効果がないことから、感染動物や汚染物は焼却する。焼却できない場合には、0.5%以上の次亜塩素酸や4%以上の水酸化ナトリウムが消毒に用いられる。

BSEの異常プリオンたんぱく質を人が食べるとプリオン病を発症すると考えられており、予防対策として、と畜場でのBSE検査が行われている。

[写真:伝達性海綿状脳症感染牛の脳]

(動物衛生研究所 舛甚賢太郎)

参考情報

・家畜の監視伝染病 伝達性海綿状脳症


情報公開日:「家畜疾病図鑑」『日本農業新聞』 2011年8月26日、12面に掲載。

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