アフリカ豚コレラワクチンのない豚の海外病

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家畜
伝染病

豚、いのしし

特徴

豚コレラアフリカ豚コレラはアフリカ豚コレラウイルスの感染によって起こる豚といのししの法定伝染病で、症状が豚コレラに似ているが全く別の病気である。本病は甚急性(じんきゅうせい=非常に急性)から不顕性(ふけんせい=症状を示さない)まで病型が様々である。甚急性や急性では、感染後1週間程度で発熱、食欲不振および粘血便を呈し、その致死率は100%に達する。死亡豚では脾臓やリンパ節の腫大および出血病変が確認される。

アフリカ豚コレラウイルスはサハラ砂漠以南のアフリカ諸国に常在化しており、そこに生息する野生のイボイノシシ等は不顕性感染で、本病の保有動物である。ウイルスはダニが本来の宿主とされ、イボイノシシとの間で感染環を作っている。豚は偶発的にウイルスに感染した時に症状を示し、血液中に多量のウイルスが出現して次の感染を引き起こす。近年では東ヨーロッパに本病ウイルスが侵入して、豚の間での感染が拡大している。

本病は、感染動物との直接的な接触の他、感染豚の肉や畜産物を含む厨芥(ちゅうかい=残飯)、ウイルスを保有するダニ、ウイルスに汚染された物品による間接的な接触により伝播(でんぱ)する。


対策

有効な治療法やワクチンはない。わが国は本病の清浄国であり、動物検疫により侵入防止が図られている。農場で異常豚が発見されれば直ちに家畜保健衛生所に連絡する。

[写真:組織内のアフリカ豚コレラウイルス粒子。正六角形の断面が見られる]

(動物衛生研究所 深井克彦)

参考情報

・家畜の監視伝染病 アフリカ豚コレラ
・疾病情報 アフリカ豚コレラ


情報公開日:2014年12月10日

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