大脳皮質壊死症チアミン製剤を投与

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その他

牛、鹿、めん羊、山羊

特徴

大脳皮質壊死症大脳皮質壊死(えし)症は、水溶性ビタミンB1(チアミン)の欠乏によって起こる神経疾患で、牛、めん羊、山羊などの反すう動物が発症、3~6カ月齢を中心に2歳まで発生が見られる。

反すう動物では、第1胃内の微生物によってチアミンが合成されるため、飼料中のチアミン不足は問題にならない。しかし、消化管内にチアミナーゼ(チアミン分解酵素)産生菌が増加すると、合成されたチアミンが分解され、さらにその分解産物がチアミンの吸収阻害を起こす。若齢動物では、第1胃内微生物叢(そう)が未発達であることに加え、離乳後の急激な飼料の変化によりチアミナーゼ産生菌が増えることがあり、これがチアミン欠乏につながると考えられている。

チアミンは糖代謝における補酵素であり、これが欠乏すると糖エネルギーに依存度の高い大脳皮質が壊死を引き起こし、発病動物は運動失調や起立不能、けいれんなどの神経症状を示す。症状の進行は早く、発病初期に治療をしない場合には死亡することもある。


対策

治療には活性型チアミン製剤の投与が効果的だ。起立不能に陥った場合には回復は難しく、発育にも影響する。集団で発生した場合には、給与飼料の見直しや活性型チアミン飼料添加剤の添加を行う。離乳直後の子牛が下痢をしたり採食量が低下する場合は注意を要する。

[写真:紫外線を照射すると蛍光を発する大脳の壊死部]

(動物衛生研究所 尾澤知美)

参考情報

・疾病情報 大脳皮質壊死症 (CCN)の鑑別診断


情報公開日:「家畜疾病図鑑」『日本農業新聞』 2013年10月23日、14面に掲載。

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