ブルータング例年夏~秋におとり牛で抗体陽転

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届出
伝染病

牛、水牛、鹿、めん羊、山羊

特徴

ブルータングブルータングは、ブルータングウイルスの感染によって起こる、めん羊、山羊、牛、水牛、鹿など反芻動物に、粘膜部の充出血、びらん、潰瘍などを引き起こす届出伝染病である。

原因ウイルスは吸血昆虫であるヌカカにより媒介されるため、本病は夏から秋にかけて流行する。ウイルスはヌカカの生息域と一致して、世界中の熱帯から温帯地域に分布し、国内でも疫学調査で毎年のようにおとり牛の抗体陽性例が確認されている。1994年に北関東地方の牛及びめん羊で発熱、嚥下障害を主徴とする発生の摘発例があり、以降国内では散発的に牛もしくはめん羊での発生が報告されている。

「ブルータング」の病名は、発症動物で舌が顕著なチアノーゼによって青く見えることに由来するが、このような症例は少ない。症状は、発熱、顔面浮腫、流涎、嚥下障害、鼻汁漏出、呼吸困難などで、舌や口唇、鼻腔、口腔粘膜に腫脹や潰瘍形成といった病変がみられる。また、妊娠動物が感染すると、流産や死産、子の先天異常(大脳欠損)などが生じることがある。一般には発症率はめん羊が最も高く、その他の反芻動物では多くが不顕性感染となる。

国際的に重要な疾病であり、発症動物における直接的な損失のほか、発生国から非発生国への感受性動物や精子、受精卵の輸出制限が生じることなどにより、経済的な被害は大きい。


対策

国内においてはワクチンの使用はされない。感染拡大の防止には感染動物の移動制限が大切となる。嚥下障害を示しためん羊に対しては、補液による水分の補給や誤嚥性肺炎防止のための対症療法を行う。

[写真:嚥下障害で飲水が逆流している発症牛]

(動物衛生研究部門 須田遊人)

参考情報

・家畜の監視伝染病 ブルータング
・動物衛生研究所成果情報 1996年 「わが国の牛及びめん羊に発生したブルータング」
・疾病情報 おとり牛を用いたアカバネ病等の抗体調査


情報公開日:2018年9月12日

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