チュウザン病媒介昆虫の活動前にワクチン接種

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届出
伝染病

牛、水牛、山羊

特徴

チュウザン病チュウザン病は、チュウザン(カスバ)ウイルスの妊娠母獣への感染による先天異常子の分娩を主徴とする牛、水牛、山羊の届出伝染病である。

先天異常子は虚弱や自力哺乳不能、起立困難、視力障害を示すことが多いが、アカバネ病やアイノウイルス感染症と異なり外貌上の変化はほとんどみられない。また、四肢の回転や後方への反り返りなど、不随意運動がみられることがある。これらの症状を示す先天異常子には、大脳の欠損や小脳の形成不全が認められる。1985-86年の流行では、約2,400頭の発生が報告され、その後も散発的に起こっている。チュウザンウイルスと同じグループのディアギュラウイルスも、同様の症状を起こすことが知られている。

ウイルスは、ヌカカ(体長1~3ミリの吸血昆虫)によって媒介され、感染牛との接触による感染は起こらない。ウイルスは国内には常在せず、夏期に発生する気流によって運ばれてきた感染ヌカカにより、伝播が始まると考えられている。気温の低下とともにヌカカの活動が減少するため、ウイルスの伝播は冬期に終息する。これまで、病気の発生は、九州・沖縄を中心とした西日本で確認されている。先天異常子の分娩は、伝播が起こった年の晩秋から翌春にかけて認められる。


対策

ヌカカの発生量が増え、ウイルスの伝播が起こりやすくなる初夏前に、繁殖用の雌牛にワクチンを接種することにより病気の発生を予防する。チュウザン病の他、アカバネ病、アイノウイルス感染症も加えた3種混合ワクチンが市販されている。

[写真:チュウザン病の先天異常子牛。出生時より起立不能、後方への反り返りや震えが認められる ]

(動物衛生研究所 梁瀬徹)

参考情報

・家畜の監視伝染病 チュウザン病
・家畜の監視伝染病 アカバネ病
・家畜の監視伝染病 アイノウイルス感染症


情報公開日:2015年5月13日

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