イバラキ病ヌカカがウイルス媒介

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届出
伝染病

牛、水牛

特徴

イバラキ病イバラキ病は、流行性出血病ウイルス群に含まれるイバラキウイルスの感染によって起こる急性の熱性疾患であり、わが国では牛と水牛の届出伝染病に指定されている。

発病初期には発熱(39~40℃)を伴う、元気および食欲の減退や、流涙、結膜の充血が起こり、水様~膿様の鼻汁漏出、泡沫性流涎(ほうまつせいりゅうぜん=泡状のよだれ)といった症状がみられる。重症化すると鼻や口の粘膜の充血・うっ血や潰瘍(かいよう)、蹄冠部の潰瘍や跛行(はこう=異常な歩き方)などを起こす。発症率は低いが、初期症状の後に舌、咽喉頭および食道の筋肉の変性壊死による嚥下(えんげ=飲み込むこと)障害を発症することがある。嚥下障害を起こした牛は、水を飲むことができず脱水症状に陥ったり、誤嚥性肺炎により死亡したりすることもある。1997年の流行時には死流産も多く発生した。

イバラキウイルスはヌカカによって媒介されるため、イバラキ病の流行には季節性と地域性があり、わが国では夏から晩秋にかけて関東地方以南で認められる。


対策

ワクチンによる予防が有効であり、流行が始まる前の7月までにワクチン接種を完了し、牛に十分な免疫を獲得させることが大切である。本病では嚥下障害を発症しない限り、予後は一般に良好である。嚥下障害を発症した牛に対しては、輸液による水分補給などの対症療法を行う。

[写真:嚥下障害を起こした発症牛]

(動物衛生研究部門 白藤浩明)

参考情報

・家畜の監視伝染病 イバラキ病
・家畜疾病図鑑Web 牛流行熱
・疾病情報 おとり牛を用いたアカバネ病等の抗体調査


情報公開日:2016年5月11日

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