牛流行熱吸血昆虫を介して感染

  • 鹿
  • めん羊・山羊
  • その他・家きん
  • 蜜蜂
  • その他・家畜

届出
伝染病

牛、水牛

特徴

ネオスポラ症牛流行熱は、牛流行熱ウイルスによる急性伝染病で、イバラキ病と共に牛の流行性感冒として伝染病に指定されていたが、1998年以降は単独で牛と水牛の届出伝染病となっている。蚊やヌカカといった吸血昆虫を介して伝播(でんぱ)し、牛から牛へ直接感染することはない。このため、吸血昆虫が活動する夏から晩秋にかけて発生することが多い。

突然の高熱(41~42℃)が特徴で、発熱は2~3日間続き、この間、食欲の減少、反芻(はんすう)の停止、泌乳の減少や停止、激しい呼吸、多量のよだれと鼻水、脚の腫れと痛みによる歩行困難といった症状が見られる。症状は解熱とともに回復し、致死率は1%以下と低い。

国内では1949~1951年に九州から関東に及ぶ広い範囲で約70万頭に及ぶ発生が報告されていた。近年の発生は沖縄県に限局していたが、2015年には27年ぶりとなる発生が鹿児島県で確認された。


対策

ワクチンによる予防は、媒介昆虫の活動が活発になる夏前までにワクチン接種を行うことが重要である。日本では毎年行う牛の抗体保有状況の調査により、ウイルスの流行が監視されている。

[写真:牛流行熱に感染して鼻水を出している牛(沖縄県提供)]

(動物衛生研究部門 早山陽子)

参考情報

・家畜の監視伝染病 牛流行熱
・疾病情報 おとり牛を用いたアカバネ病等の抗体調査


情報公開日:2014年11月13日

情報更新日:2021年3月15日

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