山羊関節炎・脳脊髄炎
感染個体の隔離が清浄化のポイント

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届出
伝染病

山羊

特徴

山羊関節炎・脳脊髄炎山羊関節炎・脳脊髄炎(CAE)は、レトロウイルスであるCAEウイルス(CAEV)の感染によって起こる山羊の届出伝染病である。本病は世界各国で発生しており、我が国では2002年に発生が報告され、その後も散発的な発生が見られる。

CAEの発症率は数%であり、多くは無症状である。発症した成獣では、関節炎が緩やかに進行し起立不能に至るほか、硬結(こうけつ)性乳房炎や間質性肺炎による呼吸器症状も認められる。一方、生後数か月の幼若獣では症状の進行は早く、脳脊髄炎による神経症状がみられる。CAEの発症は、乳量や育成率の低下を招き生産性を阻害する。CAEV感染個体は、発症の有無に関わらず生涯にわたって抗体とウイルスを保有し、新たな感染源となる。ウイルスは主に感染動物の初乳や呼吸器飛沫を介して他の動物に伝播するほか、胎内および産道感染によって産子にも感染する。


対策

ワクチンおよび治療法はなく、感染個体を群から排除する感染源対策によって清浄化を行う。淘汰が困難な場合は感染個体を隔離する。また感染が拡がるのを防ぐため、繁殖への使用や外部への譲渡は行わない。外部から山羊を導入する際は、事前にCAEVに感染していないことを確認することが望ましい。感染個体がいた群では、清浄化後も定期的に検査を実施し、群の清浄性を確認することが重要である。海外では山羊産業の盛んな欧州を中心に積極的なCAE清浄化対策が行われている。

[写真:前肢の関節の腫脹]

(動物衛生研究部門 小西美佐子)

参考情報

・家畜の監視伝染病 山羊関節炎・脳脊髄炎


情報公開日:2016年6月8日

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