オーエスキー病同居豚の口から感染

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届出
伝染病

豚、いのしし

特徴

オーエスキー病オーエスキー病はオーエスキー病ウイルス(豚ヘルペスウイルス)の感染による豚といのししの届出伝染病だ。妊娠豚が感染すると流産や死産が起こり、生後1週間以内の子豚は激しい痙攣(けいれん)や嘔吐(おうと)を示し、数日以内にほとんどが死ぬ。生後1週間を過ぎた子豚は感染2~5日後に発熱、食欲減退を起こし、次いで痙攣などの神経症状を示すが、日齢が進むにしたがって症状は軽くなる。体重の増加は遅れるが、発熱や咳(せき)などで回復することが多い。

ウイルスは感染豚の鼻汁や唾液に含まれ、同居豚の口や鼻から感染する。回復した豚でも、ウイルスは体内の神経細胞に生涯にわたって潜伏し続ける。輸送や分娩(ぶんべん)などのストレスをきっかけにウイルスが活性化し、新たな感染を起こす。

現在も東北、関東、九州の13都県で感染が確認されているが、他の34道府県へ感染は広がっていない。近年、米国や欧州の一部では本病の清浄化が達成されている。

豚やいのしし以外の動物が感染することはまれだが、感染すればほとんどが死ぬ。なお、人は本病には感染しない。


対策

治療法はない。ワクチンによって流死産の予防と症状の軽減ができるが、感染を防ぐことはできないため、ワクチン接種豚と感染豚を識別できるマーカーワクチンが使用される。

日本では「オーエスキー病防疫対策要領」により、清浄化対策が進められている。清浄地域では感染豚を導入せず、定期的検査により清浄性の確認を行う。ウイルスの浸潤地域ではワクチン接種と定期検査によって、感染豚を摘発し排除することで清浄化が進められている。

[写真:オーエスキー病ウイルスの電子顕微鏡写真(1ナノメートルは10億分の1メートル)]

(動物衛生研究所 鈴木亨)

参考情報

・家畜の監視伝染病 オーエスキー病


情報公開日:「家畜疾病図鑑」『日本農業新聞』 2011年2月23日、20面に掲載。

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