豚流行性下痢 (PED)飼養衛生管理の徹底で子豚を守る!

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届出
伝染病

豚、いのしし

特徴

豚流行性下痢(PED)豚流行性下痢(PED)は、食欲不振、下痢および脱水を特徴とするウイルス性疾病で豚とイノシシの届出伝染病である。PEDは日本を含む東アジアや欧州で発生しているが、2013年からは北米や中南米でも大きな流行が起こっている。

PEDウイルスは感染豚の糞便に大量に排泄され、それを直接あるいは付着物を介して口にすることで感染が広がる。ウイルスは小腸の粘膜上皮細胞で増殖し、これを壊死(えし=細胞が死ぬこと)させることから、豚は消化吸収ができなくなり下痢が起こる。

全ての日齢の豚がウイルスに感染するが、哺乳豚では下痢による脱水が重篤化しやすく、10日齢以下の豚の死亡率は100%に達することもある。哺乳豚の下痢進行は早く、早ければ24時間で死亡する。死亡豚の腸壁は内容物が透けて見えるくらいに薄くなっている。一方、日齢が進むにしたがって発症率は低下し下痢が認められない豚もいる。

ウイルス感染豚の移動やヒトの出入り、そしてウイルスに汚染された車両や機材などによって農場間あるいは農場内でウイルスが伝播(でんぱ)する。


対策

ウイルスを農場へ持ち込まないこと、農場間で広げないことが本病の対策の要であり、飼養衛生管理を徹底することが重要である。農場内では哺乳豚のいる繁殖分娩舎へのウイルス侵入防止を徹底する。ウイルスの伝播を防ぐためには、専用の作業服・長靴の使用や作業の専従化またはワンウェイ化等の対策をとると共に定期的な洗浄消毒によりウイルス量の低減を図る。PEDの早期発見に努めることも不可欠である。

妊娠豚に免疫を与え、母乳を介して哺乳豚に免疫を与えるワクチンが市販されている。飼養衛生管理を徹底し、ワクチンを使用する事で哺乳豚の被害低減が期待できる。

[写真:豚流行性下痢に罹患した肥育豚。下痢による体表の汚れが顕著]

(動物衛生研究所 宮﨑綾子)

参考情報

・疾病情報 豚流行性下痢(PED)
・家畜の監視伝染病 豚流行性下痢


情報公開日:2015年3月11日

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