伝染性喉頭気管炎オールアウトで清浄化

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届出
伝染病

特徴

伝染性喉頭気管炎ヘルペスウイルス科に属する伝染性喉頭気管炎ウイルスの感染によって起こる鳥類の急性呼吸器病で鶏の届出伝染病である。わが国では2009年までは大規模な発生があったが、2010年以降は小規模な発生が散発的に続いている。年間を通じて発生するが秋~春にかけて多く発生する傾向がある。また、一度養鶏場に侵入するとウイルスが常在化しやすく、発生終息後に再発することもあるため注意が必要である。

本病は日齢や鶏種に関係なく発症し、開口呼吸、異常呼吸、奇声、くしゃみ、痰、喀血等の呼吸器症状を主徴とする。死亡率は5~20%で、直接の原因は主に痰、喀血による窒息死である。病変は喉頭、気管などの呼吸器系組織、眼結膜に限局し、特徴的な粘膜上皮細胞の合胞体(多数の核を持つ細胞)形成が認められる。


対策

治療法はない。本病は、主に発症鶏から排泄された痰や飛沫によって汚染された飼料、飲水、からの経鼻・経口感染によって伝播するため、発症鶏群の隔離飼育を徹底することが重要である。また、伝染性喉頭気管炎ウイルスは消毒薬、日光、高温に弱く、鶏体外では不活性化しやすいため一般的な衛生管理を行うことで汚染された飼育器材による感染拡大を防ぐことができる。

一方、一度感染した鶏は症状がなくなってからもウイルスを保持し続けるため、敷地内の全鶏群をオールアウトしないかぎり清浄化は困難である。

なお、現行の生ワクチンは原則として本病が発生した養鶏場で感染の拡大を防ぐために使用される。

[写真:発症鶏の気管粘膜組織象。伝染性咽頭気管支炎に特徴的な合胞体形成(矢印)がみられる。]

(動物衛生研究部門 渡邉聡子)

参考情報

・家畜の監視伝染病 伝染性喉頭気管炎


情報公開日:2017年6月14日

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