ロイコチトゾーン病原虫対策とヌカカ対策で予防

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届出
伝染病

特徴

ロイコチトゾーン病ロイコチトゾーン病は血液寄生性原虫による鶏の感染症であり、届出伝染病に指定されている。ロイコチトゾーン属原虫は約70種が知られるが、国内では Leucocytozoon caulleryi によるロイコチトゾーン病が問題となっている。

本疾病は、1954年に初めて国内での感染が確認され、飼料安全法の施行により配合飼料への抗原虫剤の使用が禁止された1977年以降に発生件数が増加した。近年は、産卵鶏飼養戸数の減少とウインドレス鶏舎の増加により発生件数は減少している。 L. caulleryi は吸血昆虫であるニワトリヌカカによる吸血を介して感染するが、本原虫は宿主特異性が高く、鶏にのみ強い病原性を示すことが知られている。

ロイコチトゾーン病は、ヌカカ成虫の活動時期に一致して6~9月に、水田地帯や山間部の養鶏場での発生が多い。軽症例では貧血、緑便、発育遅延、産卵低下および産卵停止などが認められ、重症例では、強度の貧血による肉冠(とさか)・肉垂の退色、各組織の出血による急死および肺組織の出血による喀血などが認められる。


対策

有効な治療法はない。予防法としては、原虫対策およびヌカカ対策が有効である。過去、組み換えワクチンが販売されていたが、現在は製造販売されていない。

原虫対策として、採卵用ひなには飼料添加物、産卵開始前までの採卵用大雛には動物用医薬品を投与する。媒介昆虫対策としては、ウインドレス鶏舎の利用によるヌカカ成虫の侵入防止や、殺虫剤の使用などによりヌカカ成虫の減数を図る。採卵鶏に投与できる飼料添加物および動物用医薬品はないため、媒介昆虫対策を実施して感染の機会を減らすことが重要である。

[写真: L. caulleryi 感染鶏にみられた肉冠(とさか)・肉垂の退色
(岩手県県南家畜保健衛生所提供)]

(動物衛生研究部門 黒川葵)

参考情報

・家畜の監視伝染病 ロイコチトゾーン病
・動物衛生研究所成果情報 1993年 鶏ロイコチトゾーン症の再感染防御には細胞性免疫が重要
・動物衛生研究所成果情報 1998年 鶏ロイコチトゾーン症の感染防御にCD4陽性T細胞が重要
・動物衛生研究所成果情報 2014年 紫外線LEDを用いた微小吸血昆虫(ヌカカ類)の採集装置の開発


情報公開日:2019年1月9日

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