兎ウイルス性出血病
野生および飼育うさぎの異変に注意、感染を広げない工夫を

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届出
伝染病

うさぎ

特徴

兎ウイルス性出血病兎ウイルス性出血病は、カリシウイルス科、兎出血病ウイルスが原因となる急性かつ致死性の疾患で、うさぎの届出伝染病である。本病の原因ウイルスが野生または家畜のうさぎに感染すると、元気消失、食欲廃絶、発熱、ときに神経症状、鼻出血などの臨床症状を示し、全身臓器の出血により数日のうちに死亡する。

何も症状を示さないまま突然死することもあり、致死率は40~90%と言われている。病理組織学的には、壊死性肝炎と全身諸臓器の出血が認められる。本病は成兎でのみ発症し、6~8週齢以下の若齢兎には発症がみられない。

日本では1994年に発生したのち、全国各地で散発的に発生しており、届出伝染病に指定された1998年以降は2000年および2002年に発生報告があった。本ウイルスは経口・経鼻および経結膜が主要な感染経路であり、感染動物とその死体、血液、分泌物等との直接接触により広がることが知られている。また、飼料、飲水、敷料を介した間接的なウイルス伝播も主要な感染経路である。さらにハエなどの昆虫によってウイルスが機械的に媒介されることもあるため注意が必要である。


対策

現在のところ有効な治療法はなく、摘発淘汰が基本の対策となる。海外では不活化ワクチンが実用化されているが、国内では承認されていない。

発生があった場合は、感染個体および同居うさぎを全頭淘汰することで蔓延防止を図る。また、本病の原因ウイルスはアルコール系消毒剤に抵抗性を示すため、専門家の指導のもと徹底した消毒を行う必要がある。

[写真: 肝臓の小葉辺縁部に認められる壊死性肝炎]

(動物衛生研究部門 西森朝美)

参考情報

・家畜の監視伝染病 兎ウイルス性出血病/兎出血病
監視伝染病の発生状況(農林水産省)


情報公開日:2019年3月13日

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