イヌサフラン
学名:Colchicum autumnale L.
英名:autumn crocus
分布
ヨーロッパや北アフリカが原産で,日本では観賞用に栽培される.サフランはアヤメ科クロッカス属のまったく異なる植物.サフランの花の雄しべは3本で大きく垂れ下がっているのにたいし,イヌサフランの雄しべは普通の大きさで6本あることから,花がついていれば両者は容易に鑑別することが出来る.
有毒物質
コルヒチン(colchicine)およびデメコルシン(demecolcine).コルヒチンは微小管(チューブリン)の重合を阻害し,紡錘糸が形成されなくなるため細胞分裂を障害.イヌサフランによる急性中毒発現には,コルヒチンのアポトーシス誘発作用が関与しているのではないかという報告がある(文献3).
中毒症状
牛では,出血性の下痢,食欲減退,嘔吐,流涎,起立不能などを呈す.
血液所見では,白血球数の減少,AST活性やBUN濃度の上昇が報告されている.
診断法
中毒牛の筋肉,肝臓,腎臓,尿,乳汁などのコルヒチンおよびデメコルシンは,高速液体クロマトグラフィーにより定量できる(文献4).
山田論文(病理組織・アポトーシス)
文献
- Dewar, M.J.S. 1945. Structure of colchicine. Nature
155:141-142.
- Yamada, M. et al. 1998. Histopathological study of
experimental acute poisoning of cattle by autumn crocus (Colchicum
autumnale L.). J.Vet.Med.Sci. 60: 940-952.
- Yamada, M. et al. 1999. Supplementary report on experimental
autumn crocus (Colchicum autumnale L.) poisoning in cattle :
morphological evidence of apoptosis. J. Vet. Med. Sci. 61:
823-825.
- 米田豊他 1984.
イヌサフラン球茎中毒牛からのコルヒチンアルカロイドの検出.食品衛生学雑誌
25: 401-409.
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(最終更新:2005.8.19)
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農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究所 安全性研究チーム