フクジュソウ

学名:Adonis ramosa Franch.

分布

北海道,本州,四国などの山地に自生する多年草.このほかにキタミフクジュソウ(A. amurensis)とエダウチフクジュソウ(A. multiflora)がある.

有毒成分

強心配糖体.全草に強心配糖体シマリン(cymarin)を含む.

中毒症状

まず流涎,嘔吐,疝痛,下痢などの消化器障害が現れる.ついで心臓作用.はじめ脈拍は異常に強盛,かつ緩徐で,しだいに心筋の異常興奮のため脈拍頻数,不規則,細弱となり,呼吸も浅弱を示し,四肢けつ冷,痙攣,蹌踉,麻痺,呼吸困難を起こす.その他,多尿,蛋白尿,頻尿などの腎炎症状も示す.重症のものは昏睡状態に陥り,四肢脱力,呼吸麻痺,麻痺性イレウスの症状を示し,最後は痙攣を起こして死亡.

診断法

ジゴキシンおよびジギトキシンの高感度定量法として蛍光偏光免疫測定キットがあり,他の強心配糖体も交差反応で検出できるといわれているが,高価な装置(Abbott TDx analyzer)を必要とする.そのほか,高速液体クロマトグラフや薄層クロマトグラフによる検出法が報告されている. 病理所見は胃腸炎および心筋炎を主徴とし,心内膜炎,弛緩性心麻痺,肺の充血および溢出血斑なども観察される.

文献

  1. Cheung, K. et al. 1989. Detection of poisoning by plant-origin cardiac glycoside with the Abbott TDx analyzer. Clin. Chem. (2):295-297.
  2. Spoerke, D.G. 1990. Cardiac glycosides. In Toxicity of house plant. (CRC press) p11-13.

 

「写真で見る家畜の有毒植物と中毒」

 

(最終更新:2005.1.11)


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農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究所 安全性研究チーム