アフラトキシン
由来:
Aspergillus flavus, A. parasiticus およびA. nomiusが産生するマイコトキシン.
おもにピーナッツ,トウモロコシなどを汚染するが,粗飼料を汚染したアフラトキシンによる牛の中毒も報告されている(4,6).
作用機序:
シトクロムP-450によりエポキシ化され,DNAや蛋白質に結合しその機能を障害する.
第一胃細菌叢にも影響をおよぼすとの報告もあるが(5),一方消化率には影響がないという報告もある(1).
免疫毒性も有しており,牛では末梢リンパ球の機能障害が報告されている(8).
中毒症状:
急性中毒では,黄疸,肝硬変などの肝障害が特徴的で,肝臓が障害されると食欲の低下や増体率の低下などの二次的な症状も示す(3,7).
出血性の下痢を呈するとの報告も多い.
乳牛では泌乳量の低下もみられる(2).病理組織学的には,門脈周囲の線維化,胆管の増生などが特徴的である(7).
配合飼料中の許容濃度は20 ppbであるが,乳用牛および感受性の高い幼弱家畜用配合飼料(ほ乳期子牛,ほ乳期子豚およびブロイラー前期用)の許容基準は10 ppbである.
公衆衛生上の注意:
発がん性をもつ代謝産物(アフラトキシンM1)が乳汁に移行して人の健康にも影響をおよぼす可能性が高い.
診断:
飼料からのマイコトキシンの検出(ELISAキットあるいは機器分析).
機器分析は「飼料分析基準」に準ずる.
血清蛋白結合アフラトキシンの検出.
ELISA法についての注意はこちら.
文献:
1) Abdelhamid, A.M. et al.: Arch. Tierernahr., 42, 179 (1992).
2) Applebaum, R.S. et al.: J. Dairy Sci., 65, 1503 (1982).
3) Edds, G.T.: J. Am. Vet. Med. Assoc., 162, 304 (1973).
4) Hall, R.F et al.: J. Am. Vet. Med. Assoc., 194, 938 (1989).
5) Mathur, C.F.: J. Dairy Sci., 59, 455 (1976).
6) McKenzie, R.A.: Aust. Vet. J., 57, 284 (1981).
7) Newberne, P. M.: J. Am. Vet. Med. Assoc., 163, 1262 (1973).
8) Paul, P.S. et al.: Am. J. Vet. Res., 38, 2033 (1977).
(最終更新:2005.1.13)