ユズリハ

学名:Daphniphyllum macropodum Miq.

分布

本州の中部から沖縄にかけて分布する常緑高木.

本州北部から北海道にかけては,矮性で高さ2mほどの変種エゾユズリハ(D. macropodum Miq. var humile (Maxim.) Rosenth.)が分布している.

有毒成分

ダフニマクリン(daphnimacrin),ダフニフィリン(daphniphylline),ユズリミン(yuzurimine)をはじめとして多くのアルカロイドが単離されているが,これらのアルカロイドにどのような毒性があるのか,どのアルカロイドが中毒の主要な原因なのかは明らかではない.

中毒症状

北海道の放牧牛に発生したエゾユズリハ中毒事例では,重篤なものでは急死.病勢が比較的軽度なものでは,疝痛,黄疸,可視粘膜・胸垂・乳房などのチアノーゼ,第一胃運動の停止,便秘または下痢などが観察されてい留(文献1).

静岡の事例は,注連飾りを作った際の藁くずを牛舎に投入したため,これに混入していたユズリハを採食してしまった事例と剪定したユズリハを給与した事例の2例で,2例とも食欲不振,起立不能を呈し,急性胃腸炎で予後不良として廃用となった.

文献

  1. 其田三夫ら 1978.北海道南部の放牧牛に発生したエゾユズリハ中毒症に関する研究.日獣会誌.31: 140-145.
  2. 鈴木輝彦ら 1978.「ゆずりは」(交譲木)による牛の中毒例.獣畜新報.No.687: 583-586.
  3. 戸田正明ら 1970.ユズリハのアルカロイド.化学雑誌.91: 103-108.
  4. 八木精一 1909.交譲木ノ「アルカロイド」ニ就キテ.京都医学雑誌.6: 208-223.

 

「写真で見る家畜の有毒植物と中毒」

  

(最終更新:2005.1.11)


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農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究所 安全性研究チーム