エンドファイト菌糸染色法
染色液
1.標準染色液
0.5% ローズベンガルの5% エタノール溶液
2.アルカリ性染色液
0.5% ローズベンガルの5% エタノール,2.5% 水酸化ナトリウム溶液
3.水性染色液
0.25% ローズベンガル水溶液
1 および 3 は室温で6カ月保存可,2 は用時調製
染色・鏡検法
生草:
葉鞘(leaf sheath)の内側の上皮を引きはがして,スライドグラス上に置く.(出来ればはがした面を上に)
標準染色液を1,2滴たらし,カバーグラスで覆う.
余分な染色液を濾紙で吸い取り鏡検.
木髄(pith)の場合は,開花している軸(flowering stem)の下側からかき取り,同様に処理.
種子:輸入粗試料を検査する場合には,種子を拾い集めて染色するのが一番良い
種子をアルカリ染色液につけ,膨潤させる(20 ml/g).染色時間はおよそ16時間.種子がカバーグラスで押しつぶせるほど柔らかくなったら終了.
種子を軽く水洗し,水性染色液に3-6時間つける.
種子をスライドグラス上におき,細かいピンセットを用いてもみ殻を除くと,中からゼリー状の子実がでてくる.これをカバーグラスをかけて押しつぶして鏡検する.
水性染色液染色後の種子は,水に浸漬しておけば数カ月保存可能
乾燥した牧草:(一度に処理できないほどの生草試料がある場合は,乾燥して保存できる)
分けつ部(tiller)を集め送風乾燥し,室温で保存する.
乾燥した分けつ部を10-15 mmに切断し,以後は種子と同様に処理して鏡検.
乾草やストローも同様に処理できる.
鏡検
光源に緑色フィルターをつけ,100-400倍で観察.
細胞壁等とは明らかに異なる赤色の菌糸(hyphae)が観察できる.
種子では,糊粉層と呼ばれる赤色球形の構造のすきまに,糸くずのような菌糸を観察できる.
染色が濃すぎたときは,スライドグラスとカバーグラスの間に蒸留水あるいは2%水酸化ナトリウム水溶液1〜2滴をたらし,余分な染色液を濾紙で吸い取ると良い.
文献
A rapid staining method for detection of endophytic fungi in turf and forage grasses. Saha, D.C. et al., Phytopathorogy, 78, 237-239 (1988)
飼料分析基準法,煮沸により短時間で染色
試料の調製
ペレニアルライグラスあるいはトールフェスクストローを1〜4 mmの粉砕する.あるいは茎を3〜4 cmに切断し,さらに縦に4分割する.
試薬
ローズベンガル染色液:0.25%水溶液.
アニリンブルー染色液:1%水溶液2容に対して1容の85%酢酸を混合.
いずれも冷蔵保存.
染色
試料およそ1 gを100 mlビーカーにとり,2.5%水酸化ナトリウム溶液およそ20 mlを加えて時計皿で覆い,電熱器上で1分間煮沸.
ステンレス金網で試料と水酸化ナトリウム溶液を分別し,試料を水で中性になるまで洗浄.
試料を別の100 mlビーカーにとり,ローズベンガルあるいはアニリンブルー染色液をおよそ20 ml加えてから時計皿で覆い,20分間煮沸.
ビーカーの内側および時計皿を少量の水で洗浄し,1時間放置.
洗浄液が透明になるまで水で洗浄.
沈殿した試料の適量をスライドグラスにとり,カバーガラスをかけて試料を軽く押しつぶしてから鏡検.
文献
飼料分析法・解説-2004-(日本科学飼料協会)
(最終更新:2006.2.3)