ホツツジ

学名:Elliottia paniculata (Siebold et Zucc.) Hook.f. (Tripetaleia paniculata Siebold et Zucc.)

ホツツジはツツジ科の落葉低木で、北海道南部から本州、四国、九州の、日当たりのよい山地や岩場に生育する日本に固有の属です。この属には、ホツツジとミヤマホツツジ2種しかありません。枝を集めて箒にすることから、ヤマボウキとも呼ばれます。ツツジ科にしては花期が遅く、6〜9月頃に開花します。

家畜の中毒は報告ありませんが、ホツツジの花から採った蜂蜜でヒトが中毒になったという報告があるので(1)、家畜の中毒についても注意が必要です。

 
   
(栃木県、7月)

有毒成分

ツツジ科の植物には有毒なものが多く、グラヤノトキシンに類似したジテルペン化合物を含んでいます。ホツツジはロドジャポニン III (rhodojaponin III)というグラヤノトキシン類似物質を含んでいると報告されています(2、3)。グラヤノトキシン類の詳細については、アセビあるいはレンゲツツジの項を御覧ください。

中毒症状

上述のように家畜の中毒事例は報告されていませんが、万一中毒を起こした場合は、アセビレンゲツツジ採食と同様の中毒症状を起こすと思われます。蜂蜜によるヒトの中毒では、有毒な蜂蜜は舌を刺すような炭酸に似た刺激があり、食後30分から1時間で吐き気、頭痛、心悸亢進、発汗、顔面紅潮等の症状があらわれ、倦怠感や重症の場合は昏睡状態にいたる事例もあったそうです(1)。

文献

  1. 徳田義信、角田英二.1924.有毒性蜂蜜ニ関スル研究 第1報 有毒蜜ノ基因ニ就テ.日本畜産学会報.1: 103-121.
  2. 安江政一、榊原仁作、伊奈郊二.1971.ホツツジTripetaleia paniculata Siebold et Zucc.の成分研究(第1報) 葉の成分について その1.薬学雑誌.91: 138-141.
  3. 安江政一、榊原仁作、伊奈郊二.1971.ホツツジTripetaleia paniculata Siebold et Zucc.の成分研究(第2報) 葉の成分について その2.薬学雑誌.91: 1252-1254.

 

 

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最終更新日:2009.1.29 有毒物質はロドジャポニン IIIであるとの記載を追加。蜂蜜による中毒症状の追加。
        以上の修正に関する文献の追加。
        2018.2.8 
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