パールミレット・ネピアグラスの病害


ごま葉枯病(goma-hagare-byo) Leaf spot
病原菌:Bipolaris sacchari (Butler) Shoemaker、Bipolaris sp.、不完全菌
 葉および葉鞘に発生する糸状菌病。病斑は褐色から赤褐色、楕円形から長楕円形、大きさ1-5×0.5-2cmになる。病斑内部はしばしば輪紋状になり、病斑周囲は黄色になる。後に病斑は相互に融合して不定形になり、葉枯を生じる。病原菌はB. sacchariだが、別種(Bipolaris sp.)も病原となる。


 
紋枯病 (mongare-byo) Sheath blight
病原菌:Rhizoctonia solani Kühn
 激発すれば植物体全体の枯死にもつながる重要な糸状菌病。梅雨入り前から地際部で発病し、病斑が葉鞘を伝って上部へ進展する。病斑は周縁部褐色、中心部灰白色の雲形斑となる。発生後期には病斑上に褐色で表面が滑らかな菌核をつくり、これが地面に落ちて翌年の感染源となる。高温(特に30℃以上)高湿条件で多発する。病原菌は牧草葉腐病、イネ・ソルガム紋枯病などと共通している。


テオシントの病害


褐条病 (katsujo-byo) Bacterial brown stripe
病原菌:Acidovorax avenae subsp. avenae (Manns 1909) Willems et al. 1992、バクテリア
 葉に発生する細菌病。初め水浸状の小斑点だが、次第に拡大して楕円形、内部灰白色、周縁部褐色の病斑となる。病斑はさらに葉脈に沿って伸び、長さ数mmから10cm以上にもなる。病斑は融合すると不規則な形になり、激発すると葉は真っ白になり、枯死する。


ごま葉枯病 (goma-hagare-byo) Southern leaf blight
病原菌:Cochliobolus heterostrophus (Drechsler) Drechsler、子のう菌
 葉および葉鞘に発生する糸状菌病。病斑は黄褐色から褐色で、長楕円形から長紡錘形または短線形、大きさ3ー20×1ー5mmになる。病斑周縁部は褐色になり、周囲との境界は明瞭である。後に病斑は相互に融合して不定形になり、葉枯を生じる。


斑点病 (hanten-byo) Brown spot
病原菌:Physoderma maydis Miyabe、子のう菌
 葉および葉鞘に発生する糸状菌病。病斑は褐色から紫褐色、直径2ー5mmの円形から楕円形で、葉鞘や葉の中肋などに多数発生する。病斑は少し盛り上がり、やがて相互に融合して大型の不定形斑となる。病斑の表皮を破ると、内部は銹色でやや粉状を示す。

最初のページに戻る