【表題】 各種脱臭資材による鶏舎環境改善技術の確立試験(第3報)〜微生物資材活用による鶏舎環境改善技術の確立試験〜

【著者名】 立川昌子;早川 博;梅田 勲;山田義武;大坪 治
【所属】 岐阜県養鶏試験場;岐阜県肉用牛試験場
【発行年】 1999
【雑誌名】 岐阜県養鶏試験場研究報告
【巻】 46
【頁】 21−27
【要約】 当場では微生物資材を含む飼料添加型脱臭資材9種について、給与試験を実施した(当データベース11409)が、いずれの資材も脱臭、産卵及び卵質結果において明確な効果は得られなかった。試験期間が84日間と短期間であったのに対し、今回は農家の使用が最も多かったA微生物資材に絞り込み、長期間にわたり、飼料添加物と細霧の2種類の方法で脱臭効果及び産卵成績当に及ぼす影響について検討した。【方法】ウィンドウレス鶏舎3室を使用し、各ケージ4羽ずつで各室の収容羽数を512羽とした。除ふんは週に1回プラスチックベルトを動かして行った。また、塵埃及び防暑対策として各室に自動細霧装置を設置し、これを利用して室内に8時から17時まで1時間に1秒間、20ccの10,000倍のA微生物資材関連希釈液を細霧する細霧区、成鶏飼料をA微生物資材をボカシにしてペレット化した混合飼料を推奨使用法に従い開始後8週間は1%、以後は0.5%添加する飼料添加区及び対照区の3区を設けた。【結果】@ アンモニア、硫化水素は細霧区及び飼料添加区が対照区より低濃度であったが、メチルメルカプタン、硫化メチル及び二硫化メチルは対照区の方が低く、二硫化メチルについては5%水準で有意差が認められた。A 臭気強度、快不快度、ニオイプロフィール法による不快度のいずれも細霧区が最も値が大きく、不快度が強く、次に臭気強度とニオイプロフィールでは飼料添加区の値が快不快度では対照区の値が大きかったが、有意差は認められなかった。B いずれの区も、「鶏ふん臭」、「鶏の体臭」及び「埃っぽい」の順で高い割合を示したが、その次に細霧区では不快度の強い「どぶ臭い」「生ゴミ臭」が高く、「アンモニアの刺激臭」も他の2つの区より割合が高い傾向にあった。C 細霧および飼料添加区は対照区に比べ、産卵率では1%水準で有意に低く、平均卵重は1%水準で有意に大きかった。飼料日量は飼料添加区が他区より少なく、飼料要求率は飼料添加区と対照区が細霧区に対し5%水準で有意に低かった。日産卵量は対照区が多かった。D 卵重、卵殻強度、卵殻厚及び卵黄色に差はみられなかったが、ハウユニットでは細霧区が高値で、対照区に対し1%水準で有意差が認められた。E 今回の試験では。20〜76週齢の長期間にわたり、微生物資材について細霧と飼料添加の両方で実施したが、対照区に対し、脱臭、産卵性および卵質について明確な効果は認められなかった。当場の供試鶏舎は1週間に1度除ふんするベルト方式になっているため、舎内の臭いそのものが弱く、一部の養鶏場のような堆積ふんではなかったことも、効果が明確にならなかった一因と考えられる。
【要約者】 竹中洋一

[ 2013/12/26 掲載 ]


[ 文献リスト ] のページ に戻る