【表題】 卵用鶏における低蛋白質アミノ酸添加飼料及び低有効リンフィターゼ添加飼料給与による窒素リン排泄量の低減

【著者名】 早川 博;石川寿美子;山田義武;梅田 勲;大坪 治
【所属】 岐阜県養鶏試験場;岐阜県肉用牛試験場
【発行年】 1999
【雑誌名】 岐阜県養鶏試験場研究報告
【巻】 46
【頁】 28−33
【要約】 卵用鶏の排泄物中の窒素・リンの低減化技術を実用化するため、アミノ酸を添加した低蛋白質飼料及びフィターゼを添加した低有効リン飼料を給与し、窒素及びリン排出量の低減効果と大雛期の発育及び成鶏期の産卵性への影響について検討した。[試験1]低蛋白質大雛飼料への市販アミノ酸添加による排泄窒素量の低減と発育への影響[試験2]低有効リン大雛飼料へのフィターゼ添加による排泄リン量の低減と発育への影響。試験1と2は10週齢から8週間の育成期の試験。[試験3]市販アミノ酸を添加した低蛋白質飼料による産卵期の排泄窒素量の低減と産卵性への影響[試験4]フィターゼを添加した低有効リン飼料による産卵性への影響。試験3と4は20週齢から44週間の産卵期の試験。【結果と考察】[育成期]@低蛋白質(CP11%)飼料を給与することにより、窒素排泄量は27%低減された。A卵用鶏の育成期に低蛋白質(CP11%)飼料を給与すると、増体量、飼料効率が劣る傾向はあったが、低蛋白飼料にメチオニン又はリジンを添加した飼料を給与すると、無添加に比べ増体量、飼料効率が優れる傾向であり、窒素排泄量は同程度に低減された。B卵用鶏の育成期(10〜18週齢)に低リン(NPP 0.21%)飼料を給与しても、増体量、飼料効率はほとんど差がなく、リン排泄量は対照区に比べ減少した。C低リン飼料にフィターゼを添加すると無添加に比べ増体量、飼料効率が優れる傾向であった。D低リン飼料にフィターゼを添加すると無添加に比べ、趾灰分含量が増加し、リン排泄量は対照区に比べ10〜22%減少した。[産卵期]E低蛋白質(CP14%)飼料の給与により、窒素排泄量は22〜24%低減された。F低蛋白質飼料にメチオニン又はメチオニンとリジンを添加した飼料を給与した区は、対照(CP17%)区に比べ卵重がやや小さく(産卵初期にはCP水準を高くするか、消化吸収効率の高い飼料の給与が必要であろう)、飼料摂取量がやや多くなり、飼料用要求量、生存率がやや劣る傾向にあったが、有意差は認められなかった。G低有効リン(NPP 0.21%)飼料により、リン排泄量は21〜30%低減された。H低有効リン飼料又はフィターゼを添加した低有効リン飼料を給与した低リン区は、産卵成績で対照(NPP 0.37%)区との間に差は認められなかった。I低リン飼料でフィターゼ無添加区は対照区に比べやや体重が小さく、生存率がやや劣る傾向にあった。以上からフィターゼの添加による様々な栄養素の利用率改善により、低蛋白質飼料へのフィターゼの添加は有効と考えられる。
【要約者】 竹中洋一

[ 2013/12/26 掲載 ]


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