【表題】 米ぬか油製造副産物による牛ふんの堆肥化促進効果

【著者名】 市川あゆみ;増田達明;日置雅之;瀧澤秀明;山田尚美;榊原幹男
【所属】 愛知県農業総合試験場畜産研究部
【発行年】 2012
【雑誌名】 愛知県農業総合試験場研究報告
【巻】 44
【頁】 115−123
【要約】 米ぬか油製造時の副産物で、産業廃棄物として処理されている脱脂米ぬか、廃白土、活性炭およびワックスの堆肥化促進効果を検討した。【材料および方法】[試験@]堆肥化悪条件(冬季・高水分)での促進資材の探索:堆肥化悪条件として、オガクズを副資材として用いた場合の適正水分72%より高水分となるように設定した。当場の乳牛舎より搬出された新鮮ふん尿を採取し、オガクズと混合して水分78%に調整したものを堆肥化原料とした。試験区は堆肥化原料(高水分区)に各資材を5%(w/w)添加した、脱脂米ぬか区、廃白土区、活性炭区、ワックス区と、オガクズを5%添加したオガクズ区および高水分区の6区とし、13週間の試験を2反復した。自作の10L容積の小型堆肥化装置に材料を充填し、ブロアで底部から0.5ml/分の通気を行った。試験開始から4週間は毎週、以降は2週毎に容器内の全量を取り出し、撹拌後再充填した。[試験A]試験@の結果、効果が期待された廃白土について、添加時期の検討のため、150L容積堆肥化試験装置を用い12週間試験を行った。廃白土を堆肥化開始時に5%添加した区を白土0d区、1週間後の切り返し時に5%添加した区を白土1w区、廃白土の代わりに活性白土を添加した区を活土区とした。[試験B]脱脂米ぬかの添加量と添加時期、形状(粉末、ペレット)による差の検討および廃白土の添加量の検討のため、10L容積小型堆肥化装置を用いた堆肥化試験を行った。【結果】@ 脱脂米ぬか区が最も品温が上昇し、最高温度48.7℃、有機物分解率27.4%となり、オガクズ区(最高温度32.8℃、有機物分解率10.0%)、高水分区(同29.5%、同16.4%)を上回った。脱脂米ぬかには発酵促進作用が有ることがわかった。また、廃白土には、低温、高水分の堆肥化悪条件での発酵不良を改善する効果が期待された。このため、堆肥化促進剤としてこれら2種類を選定した。A 堆肥品温は、白土1w区が最高温度71.0℃、50℃超時間が410時間と適水分区(71.6℃、339時間)と同等以上であったが、有機物分解率は高水分区の43.7%を下回る41.6%であった。一方、白土0d区は最高温度が67.8℃、50℃超時間が249時間、有機物分解率44.0%で高水分区(最高温度62.4℃、50℃超時間が280時間)とほぼ同程度であった。活土区では、最高温度は50℃を超えず、有機物分解率も40.4%と低かった。B 脱脂米ぬかについては、5%程度の添加で発酵促進効果が得られ、添加時期は堆肥化過程のいずれかの時期でも使用可能であり、資材形状は粉末が良いことが示された。
【要約者】 竹中洋一

[ 2013/12/26 掲載 ]


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