【表題】 肥育豚への給与飼料の違いがふん及びそのたい肥化へ及ぼす影響

【著者名】 大賀友英;赤壁喜彦;島田芳子;秋友一郎;岡村由香
【所属】 山口県農林総合技術センター;山口大学農学部
【発行年】 2012
【雑誌名】 山口県農林総合技術センター研究報告
【巻】
【頁】 83−88
【要約】 本研究では、当部で実施したエコフィードや飼料用米の肥育豚への給与試験において、ふんやその堆肥化への影響について検討した。【材料および方法】<1.ふんへの影響> @試験期間 [試験1]14日間 [試験2]12日間 A試験区分 [試験1]肉豚肥育前期用の市販配合飼料を給与する対照区と、市販配合飼料の重量比10%、30%をエコフィードで代替した飼料を給与する区を設けた。[試験2]肉豚肥育後期用の市販配合飼料を給与する対照区と、市販配合飼料の重量比30%をエコフィードで代替した飼料を給与する区、同様に重量比25%、50%を飼料用米で代替した飼料を給与する区を設けた。B供試豚:各区、三元交雑豚(LWD)を1群5頭配置した。C給与飼料 [試験1]エコフィードは、食品製造工場の調理屑、学校給食の食べ残し、コンビニエンスストアの廃棄弁当などを減圧乾燥機により70℃6時間で乾燥後、圧搾機により脱脂した飼料で、(株)宇部衛生工業社(宇部市)が製造・販売しているものを用いた。[試験2]飼料用米は、玄米を混合し、飼料粉砕器で荒粉砕した上、ビタミン及びミネラルの不足を補った。<2.堆肥化への影響 > @試験期間:3ヵ月間 A試験区分:ふんへの影響における試験2の各区分のふんを用いた。【結果および考察】@ エコフィード及び飼料用米の給与により、飼料摂取量に対するふん排泄量の比率は小さくなった。特に、エコフィードの給与において低下が顕著であった。A エコフィード及び飼料用米の給与により、ふんの臭いの質に違いが認められた。B エコフィードの給与により、排泄直後のふんの臭気指数が高くなり、臭いが強くなる傾向が認められた。飼料用米の給与による臭いの強さの差は認められなかった。C ふんの水分は、飼料用米の給与で、やや高くなった。D 堆肥化過程での堆積温度は、飼料用米の給与ではやや高く、エコフィードの給与ではやや低く推移した。E 堆肥化期間中のアンモニア発生量の合計は、飼料用米給与による差はみられなかったが、エコフィードの給与により多くなる傾向があった。以上のことから、豚へのエコフィードの給与によりふん排泄量は減少するが、排泄直後のふんの臭いは強く、ふんを堆肥化する過程でアンモニアを多く発生する傾向があるため、臭気対策の配慮すると共に、堆肥化期間を長くとるなどの対応が必要と考えられる。一方、飼料用米では、豚のふん排泄量が減少すると共に、堆肥化に当たっても、堆積温度が高く推移し、良好な発酵過程を示したことから、従来通りの対応で特に問題はないものと考えられる。
【要約者】 竹中洋一

[ 2013/12/26 掲載 ]


[ 文献リスト ] のページ に戻る